現在連載中の『極黒のブリュンヒルデ』をはじめ、デビュー作の『エルフェンリート』、スキージャンプ漫画『ノノノノ』、そして大問題作『君は淫らな僕の女王』(原作)などの岡本倫先生の作品の感想や考察を書いています。他にも、日常の出来事や漫画・アニメ・ゲームの感想、ライトノベルの執筆をしております。どうぞごゆっくり見てください。
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大人の協力。
2015-12-06 Sun 19:24

 風邪引いているので、簡潔に済ませます。

 コンディションがよろしくない蔵間マリコです。
 さてさて日曜日ですので、いつものコーナーを更新しますよー。貧乏高校生の夏目大和と、ネコ耳宇宙人のデュタ、ミミとミューナとの共同生活を書いたオリジナルのSFファンタジーライトノベル『彼女たちの極秘事項(トップシークレット)』を。
 最初に書いている通り、金曜日から体調が悪いんです。病院に行ったら、過労による免疫低下での風邪と言われましたからね。大分良くなっているとはいえ、まだおなかが痛いので。ホント、昔から体が弱いな、俺……。
 とまあ、前置きはこれぐらいにして、そろそろ本編へと入らせてもらいます。あまり上手ではありませんが、読んでくれると非常にありがたいです。それでは、今回もどうぞ。
         第15話 機械人形(オートマタ)は人の夢を見るのか?(7)

 月曜日。
 授業が終わり、そのままファミリーレストラン『ジュリー』のバイトに……、行かなかった。
 別に捻挫が理由というわけではない。捻挫は、デュタのくれた薬のおかげですっかり回復し、全速力で走れるぐらいだ。
 では、どうしてジュリーに行かなかったのか?
 それは、江草真来菜の私室とも言える理科準備室に用事があったからだ。
「夏目かぁ、今日は何の用事だ? 私は今忙しいんだ。進路相談なら受けるが、エロ談義みたいなくだらない話ならお断りだぞ」
 相変わらず露出過剰な赤いボディコンとよれよれの白衣を着た江草は、丸椅子に座り、足を組み直す。とてもではないが、説得力の無い言動だ。
「そんな馬鹿なことでここに来ません」
「では、何が用事だ?」
「江草先生、もう一度聞きます」
「なにをだ?」
「さつきさんを救ってくれないでしょうか?」
 俺は江草先生の目を真っ直ぐと見つめた。
「俺たちだけでは、さつきさんを救うことはできません。だけど、江草先生だったら助けることができるかもしれません。無茶だというのは分かっていますが、お願いです」
「だから、それは……」
「私たちもお願いです!!」
 江草先生の声を5人の声が遮った。
「星野に、デュトナ、橘、犬飼。それにアイ、お前もか」
 さつきさんを絶望の淵から救うために現れた5人。
「おか……、江草先生、助けてくださいです!! アイたち以外にさつきさんの心の支えになってくれるのは、恩人である江草先生だけしかいないです!! 娘としてではなく、同じ機械人形(オートマタ)として放って置くなんてできないです!! あまりにも悲しいです!!」
 アイは切っ先切って江草先生の説得に乗り出した。その気迫は、誰よりも強く、それを止めることなどできない勢いである。
 しかし、江草先生は無慈悲だった。
「何度言っても駄目だぞ。私は、さつきを養いきれない。お前一人が限度だ」
「絶対です!! そうじゃないと、この部屋から出さないです!!」
「私はお前をそのような我侭な子に育てたか?」
「育てましたです」
 江草とアイ、親と子の一歩も引かない意地と意地のぶつかり合いが繰り広げられる。
「大和、アイって江草の作った機械人形(オートマタ)だったのかよ?」
 隣で小声で質問する武士。アイを助けてほしい、それ以外に説明していなかったため、どうも話が飲み込めていないようだ。意図的に行ったものでもあるが。
「そうだけど? 何を今更」
「何を今更って……、噂にはなっていたけど、アイが江草先生の作った機械人形(オートマタ)だったとは思わなかったぜ。トンビがタカを生むとは、まさにこの事だな」
「だからと言って、告白なんかするなよ」
「別にいいだろ、可愛い子なら」
 俺にとっては別にいいことではなかったが、襤褸を出したくなかったからこれ以上は言わなかった。ここで極秘事項(トップシークレット)がバレたら、さつきさんどころではない。
「とにかく、だ!! 私は今から緊急の用事があるんだ。邪魔をするな」
「絶対に駄目です!! テコでも動かないです!!」
 アイの瞳は泣きそうだったが、臨界点ギリギリで堪えていた。アイも泣けばどうにかなると思っていないからだ。そうでなければ、さつきさんを救うことができないのだから。
 だが、それでも。
「諦めろ」
 江草先生は極めて冷ややかだった。とても先日の夜、お百度参りをした人物とは思えないほどに。
「お、お母さん、酷いです……」
「私は今から行かないといけない場所があるんだ。分かってくれ」
 そう言うと、江草先生は俺たちとすれ違った。
「江草先生がこんなに冷たい人なんて知りませんでした……」
「江草先生なりの事情はあるだろうが、私は見損なったぞ」
「どうしてこんな悲しいことになるの……」
 俺たちは崩れ落ちるアイに集まり、江草先生へと怒りの目を向けた。
 不甲斐なかった。結局は、俺たちの力ではさつきさんを助けることはできないのだろうか? あんなに優しくて、とても美味しいチョコレートケーキを作れる、かけがえの無い存在を。
「何をしている? 今から行くんだから、さっさと準備を済ませろ」
「何を言っているんですか、江草先生!! 自分の娘のことを……」
「だから、用事があるって言っただろ。喫茶店さつきに」
「えっ!?」
 一瞬、江草先生の言っていることが理解できなかった。
「確かに私にはできることが限られているかもしれん。しかし、それでもさつきという機械人形(オートマタ)に出会えば、何かあるはずだ。それに、樹里もそのチョコレートケーキが食べれば、何か変わるかもしれないからな」
「江草先生……」
「お母さん!!」
「うぎゃあっ!?」
 アイという名の129.3kgもの機械の塊は、創造主たる江草真来菜へと抱きついた。当然ながら、それを支えるだけの力があるはずも無く、ボディプレスを喰らうプロレスラーのように倒れた。
「なんで意地悪なんてするのです!?」
「い、意地悪ではない。お前たちが本気かどうかを試していただけだ。生半可な気持ちで、さつきという機械人形(オートマタ)を助けるんじゃないかと思ってな……」
「そんなわけないです!! アイは、常に本気です!!」
 マウントポジションのまま、アイは江草先生の頭をポコポコと叩く。
「止めろ、止めろ!! ロボット三原則は守れ!! それに重たくて死ぬ!!」
「ご、ごめんなさいです!! きゃあっ!!」
 顔が真っ赤になった江草先生を見て、アイは蛙飛びみたいに跳ね除けた。戸棚にぶつかり、参考書やら何やらの雑誌が雨霰と降りかかってきた。相変わらず、機械人形(オートマタ)とは思えないほどのドジっ子である。
「まったく、私の娘は乱暴者だ……」
 埃を払って立ち上がった江草先生のボサボサのポニーテールは、ますますボサボサとなり、よれよれの白衣は、ますますよれよれになっていた。

 どうでしたか、今回は彼女たちの極秘事項(トップシークレット)は?
 次回は、いつも通り来週の日曜日更新予定。担任の江草の協力を得られた大和は、喫茶店さつきへと向かうが……。その後どうなるかは、観てのお楽しみ!!シーユーアゲイン!!

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