現在連載中の『極黒のブリュンヒルデ』をはじめ、デビュー作の『エルフェンリート』、スキージャンプ漫画『ノノノノ』、そして大問題作『君は淫らな僕の女王』(原作)などの岡本倫先生の作品の感想や考察を書いています。他にも、日常の出来事や漫画・アニメ・ゲームの感想、ライトノベルの執筆をしております。どうぞごゆっくり見てください。
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真夜中の激走。
2015-11-15 Sun 20:21

 ちょっとずつではありますが、進んではいます。

 アイデアを考えている時が、一番楽しいと思う蔵間マリコです。
 さてさてと、日曜日になりましたので、いつものコーナーを更新しますよー。貧乏高校生の夏目大和と、ネコ耳宇宙人のデュタ、耳とミューナとの共同生活を描いたオリジナルのSFファンタジーライトノベル『彼女たちの極秘事項(トップシークレット)』を。
 いや~、ライトノベル執筆って楽しいですねえ。自分の頭の中で思い描いた世界を、どうやってそれを面白いように書き、何度も調整して完成度を高める。上手くいかない時や乗り気じゃない時もありますけど、書いている時は没頭できますからねえ。そして、完成した時の達成感はなんとも言えない。
 まあ、作品内容が作品内容だけに終わらないマラソンではありますが。そこの所は、最初書くライトノベルとしては後悔している部分ではある。でも、始めた以上は最後まで走らないとね!!
 と、前置きはこれぐらいにして、そろそろ本題へと入らせてもらいます。先に言っておきますが、あまり上手な文章ではありませんよ?それでも、読んでくれると非常にありがたいです。それでは、今回もどうぞ。
         第15話 機械人形(オートマタ)は人の夢を見るのか?(4)

  アイを車内まで運んだ俺たちは、お百度参りを開始した。
 3人の配分は、大和が最初に15周、次にそら15周、3番手に妙が15周、最後に再び大和が15周参る。そらと妙は、大和とともにお百度参りをしたかったようだが、きっぱり断った。そうでなければ、完走できないと大和は察したからだ。
 それでも配分をするにしても、相当な距離であることには変わりない。片道400mの往復800m。その中には200段を越える石段を上り下りも計算に入れなければならない。それをそらと妙は12km、大和にいたっては24kmも走ることになる。相当な体力と精神力と覚悟が求められる作業である。
 しかし、それをアイは40往復もした。誰よりも走った。疲労を知らない機械人形(オートマタ)の賜物でもあるが、それでも賞賛に値する労力であろう。
「お願いします、神様。如月樹里の手術が成功して、元気になってください」
 神に願うことなど柄にない、神など信じていない大和だが、この時ばかりはしっかりと信仰していた。どれだけの効果があるかは分からないが、それでもアイの手助けになってくれるのなら十分だと思ったからだ。相手が誰であれ、困っている相手を助けてやる。それが夏目大和の信条であり、処世術である。
 それでも、彼は不安に満ちていた。もし、お百度参りを終わらせたとしても、樹里の手術が成功するとは限らない。いや、成功したとしても心の病を癒せるかどうか分からない。もし、そうだとしたら苦労も水の泡。そんな先の話の可能性が、時折頭によぎる。
「そんなことを考えている場合じゃない」
 青年は否定するかのように自ら言い聞かせ、汗と雑念を振り払い、走ることと参拝することにひたすら集中する。
 7周目。大和は徐々に疲労が溜まり、息は荒くなるが、ペースは落ちない。アウトドア系部活の写真に所属している大和だが、運動部系の部活動者に比べると身体能力は劣る。それなのにまだまだ余裕がある。
 では、彼がそれに負けないだけの体力を身につけたのか。それは体育教師、豊田の熱血指導の結果である。それに加えて、夏目大和が今まで乗り越えた試練で身に付けた根性の賜物である。
「あれ? なんとかなりそうだ」
 もっとも、本人はそれらの積み重ねであることに気づいてはいないが。
 それでも、12周目を越えたあたりになると、明らかさまにペースが落ちる。足が鉛が付いたように重たくなり、汗は滝のように流れ、呼吸も乱れる。走るだけならば、なんとかなっていたが、石段の上り下りでの体力の消耗は馬鹿にならない。
 だが、それで根を吐く大和ではなかった。
 上手く自分を誤魔化しながら、体力をコントロールしながら、無心で走る。
 そして、走り始めてから1時間50分、大和は1回目の15周を走り終えた。
「はぁはぁ……」
 4人の待つ空き地までゆっくりとスピードを落とし軟着陸を終えた大和は、肩で息をしながらその場で立ち止まった。
「大和くん、お疲れ様!! 冷たいお茶と冷却スプレーだよ」
「それとタオルですわ」
「あ、ありがとう……」
 右手をアスファルトに手をつけながらへたれこんだ大和に、いつの間にかジャージ姿になったそらと妙の優しい気遣い。息が整いきっていないながらも、大和は笑った。
 大和は、数mほど離れた赤塗りの乗用車を見た。まだアイと江草先生は出てこない。アイの修理には、まだまだの時間を要するようだ。
「大和くん、次は私が走るね」
「あまり無理をするなよ」
「そのくらい分かっているの」
 そう言うと、そらは橘神社へと走り出した。
「どうでしたか、大和さま? お百度参りは?」
「大変だが……、これぐらいじゃないと……」
「とても熱心ですね、大和さま」
「もう1回走らないといけないから、少しでも……、あひゃっ!?」
 大和は気の抜けた叫び声を上げた。
 ペットボトルのお茶が想像以上に冷たかったわけでも、冷却スプレーが冷たすぎたわけではない。妙が、俺の太股を揉んでいるからだ。
「なっ、ななんだよっ!?」
「昔、旦那さまにしていたんです。こんな風に張った筋肉を揉み解して……」
「やっ、やめろっ!! あひゃひゃひゃ!!」
 青年は夜中であるにも関わらず、盛大に笑ってしまった。まるで脳を直接弄って、無理矢理笑わせているようで、彼はそれを抑える術などなかった。
「どうですか? 気持ち良いですか?」
「そ、そうだけど、でも、そらにでも見られたらっ!!」
「大丈夫です」
 大和は妙に止めさせようとするが、全く聞き耳を持たない。それどころか、勢いが増すばかりである。そして、それに比例するかのように大和の笑い声は大きくなる。
「うひっ!? うひひひひぃっ!!」
 それからしばらく、妙のマッサージと大和の笑い声は止まった。
「どうでしたか? 調子はよくなりましたか?」
「はぁはぁ……、あっ、ありがとう……」
 大和は気持ちの良さのあまり、大の字になって伸びていた。それを傍目で見ていた江草は、何も言わずにニヤニヤと笑っていた。
 その一方で、そんな珍事が起きていたことを知らないそらは、体力の限界をとうの昔に超え、悲鳴を上げていた。服は豪雨に打たれたかのように汗まみれとなり、足取りは危なく、猫背のまま両腕をやや前のめりに、まるでゾンビのように弛緩した歩みを見せる。
「はぁはぁ……、お腹が痛い……、もう無理……、し、死にそう……」
 元々、体力も運動神経はあまりなく、9と10ばかりの通信簿でも唯一3を付けられているそらにとって、お百度参りは分不相応な作業。無謀そのものである。
 それでも、そらは気力でどうにかカバーしていた。ここで歩みを止めれば、アイちゃんにも、樹里ちゃんにも反故してしまう。アイちゃんの願いを叶えて、樹里ちゃんが元気になってもらわないと。
「か、神様、神様、如月樹里の病気が治ってください。そして、生きる希望を与えてください」
 そらは丁寧に二拝二拍一拝を行い、休む暇も無く再び走り続けた。
 その間、そらは2度転んだ。膝に青痣、頬に擦り傷が出来た。とても痛かった。それでも、そらは涙と吐き気と疲労を堪えながら走った。
 その苦労は報われた。2時間30分とかなりの時間を要したが、そらはノルマの15周を達成した。
「も、もう、だめ……、動けない……」
「お疲れ様でした、そらさま。冷たいミルクティーを買ってきましたわ。それと絆創膏です」
「あ、ありがとう、妙ちゃん……」
 プルタブを開けて、そのまま一気に350mlをビールのように飲み干すそら。一気に体の中へと入り込
み、喉が鳴る。
「ぷはぁーっ!! 一走りした後のアイスミルクティーは美味しい!! もう一杯!!」
 そらは空になったミルクティーの缶をこれもまたビールをお代わりするかのようなポーズを取る。
「はい、お代わりならありますよ」
「あっ、ありがとう……。本当は私が買わないといけないのに……」
 申し訳なさそうに、新たなアイスミルクティー缶を開ける。ある程度体が潤ったのか、今度はちびちびと飲み込む。
「ところで大和くんは?」
「大和さまでしたら、車の中で寝ていますわ」
 そらは江草の自家用車の後部座席を見た。疲れきったのか、大和は大いびきを掻いている。そして、助手席には脚部の機械パーツが剥き出しとなったアイが、大和と同じように眠りについていた。
「まったく、私の車をなんだと思っている? キャンピングカーじゃあないんだぞ」
「大和くんらしいですね」
「一段落もつきましたし、そろそろ始めますわ」
「うん、妙ちゃん頑張ってね」
 ジャージ姿の妙は、微笑を返して橘神社へと駆けていった。
「そら、体調はどうだ?」
「うん、もう疲れてクタクタ……」
「お前も車の中で寝てもいいんだぞ」
「あ、ありがとうございますなの……」
 ふらふらと江草の車の後部座席へと入り、そのまま倒れこむ。髪はくしゃくしゃだが、そんなことを気にするほどの余裕すらない。
「だが、一つだけ言っておくぞ。お前たちが車の中でイチャイチャするのは構わんが、如何わしいことをするのだけは……」
「すぅー……、すぅー……」
 江草が全てを語り終える前に、そらは眠りについてしまった。大好きな夏目大和に寄り添うように。
「私も、もう少し頑張るか」

 どうでしたか?今回の彼女たちの極秘事項(トップシークレット)は?今回は、メンテナンス中のアイに代わって、お百度参りをする大和たちを書きました。上手く書けていますでしょうか?
 個人的にこの場面で一番力を入れたシーンは、必死に走り続ける大和とそらですね。当たり前ですけど、お百度参りをしている以上は、走っている描写はしっかりと力を入れないといけませんからね。大和の場合は序盤から中盤にかけて体力はあるものの、後半は考えることすらできないほどに体力を消費している。それに対してそらは、いきなり体力の限界を迎えている、それも大和以上に疲れている。そういったものを注意しながらも書きました。
 そして、その後の大和をマッサージする妙にも結構力を入れました。お百度参り以前には重たいシーンが続き、そして今は体力を消費するシーンが書かれている。だから、途中で息抜きのシーンをどこかに入れたほうがバランスが取れると思いましてね。それでいながらもどこかエロさを感じる内容にしてみました。

 まだまだ物語は続くオリジナルのライトノベル。
 次回は、いつもどおり日曜日更新予定。大和たちの懸命の走りは、樹里に届くのだろうか?そして、塞ぎこんださつきの行方は?それは、次回のお楽しみ。

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