現在連載中の『極黒のブリュンヒルデ』をはじめ、デビュー作の『エルフェンリート』、スキージャンプ漫画『ノノノノ』、そして大問題作『君は淫らな僕の女王』(原作)などの岡本倫先生の作品の感想や考察を書いています。他にも、日常の出来事や漫画・アニメ・ゲームの感想、ライトノベルの執筆をしております。どうぞごゆっくり見てください。
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別れの手向け。
2015-04-26 Sun 19:56

 なかなか進まないが、それでも!!

 時間があれば、執筆作業をしている蔵間マリコです。
 さてと日曜日ですので、いつものコーナーを更新しますよ~。貧乏高校生の夏目大和と、ネコ耳宇宙人のデュタ、ミミとミューナとの共同生活を描いたオリジナルのSFファンタジーライトノベル『彼女たちの極秘事項(トップシークレット)』を。
 毎週何とか更新しているこのコーナーですが、やっとこさ今週で第12話が終了。一連の流れである第10話開始が8月25日ですから、ほぼ8ヶ月でしょうか。個人的には1話2ヶ月をノルマとしているから遅すぎるくらいですねえ……。いやまあ、サボっているわけじゃないですけど、どうしても精神状態が悪いと筆が進まなくて。こういう言いわけ癖も直さないといけないし、課題が多いなあ。上手く自分を奮い立たせて書かないと!!
 とまあ、四苦八苦している現状ですが、それは置いてそろそろ本題へと入らせてもらいます。先に言っておきますが、あまり上手いものではありません。それでも、読んでくれると非常に有り難いです。
 それでは、今回もどうぞ。
               第12話 歌姫(ディーヴァ)と騎士(ナイト)(10)

 アンジェリカのライブは、最高の結果に終わった。
 ライブ中はこれといったトラブルも起こらず、アンジェリカと妙のコラボレーションも見事、最初から最後までの盛り上がりを一度も落とすことなく完走した。
 ライブが終わると、会場から出てくるもの一人一人の表情は違えど、大満足であることは間違いなかった。きっと、東雲学園祭始まって以来の大盛況であろう。
 それから数時間後、東雲学園祭も終わり、学園最後の片付けも済み、帰宅する者、寮へと戻る者と大半となり、校内は静まり返っていた。
 そして、静寂となった校内で俺たち6人は少し遠巻きに、妙とアンジェリカのアリスとの別れを見送ることになった。
 ただし、マスコミなどを一切出払い、最少人数のこじんまりとしたものだが。きっと、生徒を巻き込まないための配慮であろう。
「アリスさま、この1週間、最高の一日なりましたわ!! 色々と大変なこともありましたけど、この日のことはきっと忘れません」
「いえいえ、それを言うのは私たちアンジェリカの方です。妙さんと関われて、皆さんと関われて、とても甲斐がありました。偶然の出会いから始まりましたけど、学ぶこともたくさんありましたし、ここまでライブを盛り上げることができました。全て妙さんのおかげです」
「私はアリスさんたちの特訓の賜物であって、私はそんなに大袈裟なことを」
 アリスさんの雪のように真っ白な髪の毛が風でなびく。元から美しい髪の毛だが、夜のコンストラストがより一層綺麗に魅せてくれる。
「妙さん、どうでしょうか?」
「?」
「芸能界に入りませんか?」
「えっ!?」
 当事者本人は勿論のこと、俺たちも思わず目が飛び出てしまった。
「ごめんなさい、ちょっとした冗談です。妙さんには妙さんの生活や夢があることは分かっています」
「ふぅっ……」
「なんでお前が安心するんだよ」
「あ、まあ、そうだな」
 本人ではないのに、俺は思わず胸を撫で下ろしてしまった。それだけアリスさんの誘いは、衝撃発言だったのかもしれない。
「でも、もし、アイドルや演劇といったものに興味がありましたら、ぜひ私たちの事務所に来てください。試験とか色々ありますけど、その時は温かく迎えますから」
「あ、ありがとうございます!!」
「ふふふ」
 アリスさんは優しく微笑んだ。そこには全く含みのない自然な表情で。
「それと妙さん、あのことを覚えていますか?」
「もしかして、宿題のことですか?」
「はい」
 宿題? 俺たちにはちんぷんかんぷんだった。
「妙さん、すぐには答えが出るものではないかもしれませんが、あの宿題は妙さんの将来にも大きく関わります。ですから、じっくりと向き合って答えを出してください。これは私からお願いです」
「分かりましたわ、アリスさま。私なりに宿題を出してみせます」
 妙の表情もアリスさんに負けないくらいに希望に満ち溢れたものだった。
「あともう一つ、することを忘れていました」
「なんでしょう――」
 アリスさんの行動に俺たちは言葉を失った。
 アリスさんが、妙の唇を奪ったのだ。
 女の子同士でのキス、それも世界的に有名なアイドルが東雲学園の女生徒に。
「ごめんなさい、不愉快だったかもしれません。ですが、私はあなたのことが好きです。そして、これは私のあなたに対する一つの形です」
 接吻を終えたアリスは、自らの唇に指を当てた。
 それを見た俺は、アリスさんの行動に複雑な感情が去来した。何と答えればいいのか分からない、だけど今までに抱いたことのない得もいえぬ感情。こんな光景を見たのは初めてというのもあるかもしれないが、他にも色々と要因が絡んでいるのかもしれない。
「アリスさん……」
「妙さん、皆さんありがとうございました。またどこかでお会いする機会がありましたら、またそのときもよろしくお願いしますね」
 そう言うと、アリスさんは闇の向こうへと消えていった。
 別れにしては、とてもあっさりしたものだった。しかし、それと同時にどこか心に残るのものであった。こんな不思議な別れは初めてだ。
 しかし、その雰囲気を破ったのは武士だった。
「いや~、絵になるぜ、女の子同士のキスは。最近は女の子同士が結婚するなんてことはたまに見かけるけど、結婚しちゃえよ!!」
「ちょっとちょっと、武士くん!! 妙ちゃんをおちょっくちゃ駄目じゃないの!!」
「だけど、こんなの見て男として興奮しないわけないだろ!!」
「もう、武士くんは破廉恥なことを言うんだから。大和くんもそう思うよね」
「あ、ああ……」」
 心中では武士の言うことは否定できなかった。確かに神秘的ではあったが、どこか艶やかなものも感じたのも事実だった。
「りりぃ、きしゅってなににゃ?」
「えっ!? そ、それは……。ミ、ミミィにはまだ早いことだから駄目!!」
「うにゃ?」
 ミミの純粋な質問に対して、リリィはお茶を濁す。きっと俺がリリィと同じ立場でも、同じように誤魔化すかもしれない。
「なぁ、大和」
「なんだ?」
「さっきのキスとやらはどういうものだ? 少し前に見たTVでも同じことをやっていたぞ。地球(セラン)でのスキンシップの一種か? ああやって、女の子同士、唇を触れ合うと何か良いことでもあるのか?」
「な、何言っているんだよ!? ミミと同じようなことを言って!? ていうか、お前以前に説明したし、実際に……」
 と思ったが、あの時はデュタが酔っていて覚えていなかった。あれが俺とデュタのファーストキスになったなんて今でも驚きである。
「実際?」
「い、いやなんでもないなんでもない!!」
「じーっ……」
 隣にいるそらの視線がとても痛かった。今日はデートをドタキャンしてしまったというのに、こんなところで更に失点してしまうなんて。
「まあそれはともかく、今日はもう遅い。打ち上げは明日にでもしようぜ!! カラオケBOXかボーリング場でパーッとな!!」
「そ、そうだな!! こんなに楽しくて面白い学園祭だったんだから、打ち上げも楽しくしないとな。はははは……」
 武士に助け舟を出された。おかげでこの場を切り抜けれた。
 しかし、そうではなかった。
「大和は駄目だ」
「なんでだよ」
「お前は明日、そらちゃんとデートだ。今日、デートをバックれたんだから、その埋め合わせをしろ。お前の分とそらちゃんの分は、俺たちが楽しんでやるからさ」
「そ、そうだな……」
 反論しようがなかった。そらとデートをしたところで今日の失態が許されるわけでもないが、それでもしないよりも遥かにいい。武士は思った以上に女の子に気をかけている人間なのかもしれない。もっとも、助平心丸出しの部分もあるが。
「大和くん、今度はドタキャンしないでね!!」
「わっ、分かっているよ。今度はちゃんとデートするから、詰め寄らないでくれないか?」
「そうでもしないと、信用できないもん。だって大和くん、嘘吐きだし」
「とほほ……」
 学園祭は無事に終わった。だが、俺がそらから信頼を取り戻すにはしばし時間がかかりそうだ。

「ありがとう、アリスさん」

                              ※

 外車の外から東雲町のネオンが見える。
 こんなに素晴らしい町とも、もうお別れとなると名残惜しい。もう少し長居したかったぐらいだった。
 それにとても親切な人たちと出会えたことには、感謝してもしきれない。
 そして、橘妙という類稀もない才能の持ち主とそれ以上の何かを持つ少女と出会えたことが一番の収穫だった。
「アリスさん、疲れているのかな?」
「えっ?」
「だって、ずっと外を見ているし」
 希(のぞみ)さんが私のことを心配してくれた。彼女はそうだ、初めて出会った頃から世話焼きで誰にでも優しい。
「ううん、ちょっとこの町とお別れになると少し寂しいなあと思いまして」
「そうだな、俺もこの町のことを気に入っていたぜ」
 黒髪が綺麗で、そして頭部から生えた長くて可愛いウサギの耳が特徴的な氷室麗華(ひむろれいか)さんが同意をしてくれた。そう、彼女は人間じゃない、あのネコ耳の少女と同じく宇宙人だ。
「データ進捗度80パーセントぴょん……。ダンスデータ、歌データを送信中ぴょん……」
「うさぎも今回の学園祭も収穫があったようだな」
 背部のコードに繋がれ、虚ろな目と抑揚のない機械音声で糸の切れた操り人形のようにぐったりとうなだれる。そう、彼女は人間じゃない、東雲重工が秘密裏に作られたアイドル自動人形(オートマタ)だ。
 希さんはともかく、麗華さんとうさぎさんは私と同じように人ならざるもの。誰にも知られてはならない極秘事項(トップシークレット)を持つ存在。そんなワケありな人材で構成されたのが、大人気アイドルユニット『アンジェリカ』。きっと真実を知れば、皆が皆驚くであろう。だから、私たちは正体を隠さないといけない。
 驚くというと、妙さんのことだ。
 彼女本人もまだ気付いていないが、彼女はとても大切なことを隠している。彼女自身が鳥籠の鳥であることを。
 それに気付けば、彼女も大きく成長できるはずだけど……。
 でも、それは私が心配する必要はない。
 きっと、彼女なら鳥籠から抜け出して、自由な大空へと飛び立ってくれるはずだから。

                                               第12話 終わり

 どうでしたか?今回の彼女たちの極秘事項(トップシークレット)は?
 今回は第12話の最終パート、アンジェリカとの別れとアンジェリカの秘密を書きました。どうでしょうか?クライマックスらしさが出ていたでしょうか?
 さて、今回のポイントは2つ。まずは、前者のアンジェリカの別れのシーンですけど、ここは10話から12話まで描かれた描写の収束を書きつつも、ちょっとしたサービスと次の話への繋ぎというものを考えました。キスに関しては、6話目の大和とデュタとのキスの描写に比べて短めにして、それでいながらも印象的にすることを考えました。そして、そらとのデートをドタキャンした大和は雰囲気を変えてギャグ調にして見ました。これは全体のバランスを考えてのことですね。
 一方の後者は、タイトルどおり彼女たちの極秘事項(トップシークレット)ということで、アンジェリカの公にされてはいけない極秘事項(犯罪ではないよ)を書きました。ただ、ここまでにそういったオチに持って行くまでに複線などがあまりにも少なかったような気がします。それは書いている途中で気がついたんですけど、ちょっとその時には手遅れでして……。もっと上手く複線が貼れるように頑張りたいものだ。

 大変だけど、作るのが楽しいオリジナルのライトノベル。
 次回はちょっとお休み。今書いている13話目が終盤に取り掛かっているんだけど、ちょっと苦戦していましてね。毎日確実には進んでいるけど……。よし、今日は寝る前まで頑張るぞ!!

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