現在連載中の『極黒のブリュンヒルデ』をはじめ、デビュー作の『エルフェンリート』、スキージャンプ漫画『ノノノノ』、そして大問題作『君は淫らな僕の女王』(原作)などの岡本倫先生の作品の感想や考察を書いています。他にも、日常の出来事や漫画・アニメ・ゲームの感想、ライトノベルの執筆をしております。どうぞごゆっくり見てください。
スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告
おぞましき二人。
2015-02-22 Sun 19:34

 遅くなってすみません!!

 オリジナルのライトノベルを地道に書いている蔵間マリコです。
 随分遅くなってしまいましたが、久々の更新ですよ~。貧乏高校生の夏目大和と、ネコ耳宇宙人のデュタ、ミミとミューナとの共同生活を描いたオリジナルのSFファンタジーライトノベル『彼女たちの極秘事項(トップシークレット)』を。
 へたっぴな文章ですけど、これを毎週読んでくれている皆様スミマセンでした。本当なら、去年の12月あたりに完成させたかったんですけど、色々とグダグダになってしまって、2月下旬になってしまいました。鞭入れて頑張っていればこんなことにはなっていなかったのに……。本当にスミマセンでした!!
 とまあ、長らく待たせてしまいましたが、その長らく待たせた第12話をそろそろ公開したいと思います。間が空いているために前回までのあらすじを覚えていない人もいるかもしれません。それと、先でも書いているように非常に残念な文章です。ですが、そこのところは許してください。
 それでは、今回もどうぞ。
               第12話 歌姫(ディーヴァ)と騎士(ナイト)(1)

 何があったのかすぐに把握することはできませんでした。
 ただ明らかになっていることは、一つ。わたしとアリスさまがスタッフだと思っていた2人組は、全くの別人であったこと。
 覆面をした巨漢と細身の見知らぬ男たち。
 それは明らかに悪い男たちだとすぐに察知しました。でも、それに気付いた時には時既に遅し、わたしたちは身動きが取れない状態になってしまいました。両腕を縄で縛り付けられ、目隠しをされ、猿轡をされ。わたしは周囲に助けを呼ぼうとしましたが、それすら許してくれない。そして、わたしたち2人はワゴン車の中に強引に放り込まれた後に、足まで縛られました。
 座席のないワゴン車の床に強烈に叩きつけられ、その痛みが体に伝わる。頬か肩が赤くなっているかもしれません。
 でも、わたしはそんなことよりも風船のように膨らみ続ける恐怖心が勝っていました。わたしたち2人はこれからどうなるのか分からないのだから。
 なんで突然拘束されて、どうしてこんなところに閉じ込められないといけないのか? わたしとアリスさまが何か悪いことでもしたのだろうか? 彼らの犯行の目的は? 熱狂的なファンの犯行? それとも、身代金目的の誘拐?
 わたしは恐怖でバラバラとなった思考を纏めるように心を落ち着かせることを心がけました。
 しかし、それを掻き消すかのようにワゴン車が発進。
 けたたましいワゴン車のエンジン音と同時に、とんでもない重圧が私とアリスさまの体に襲い掛かります。何も見えないまま、身動きの取れないまま車内でもみくちゃに。ジェットコースターが可愛く見えるほどの恐怖で呼吸も心拍数も荒れている。こんなに怖いことがこの世にあったなんて、今日の今日まで知りませんでした。
 でも、このワゴン車は何処に向かっているのでしょうか? あてもなく走り続けるなんてとても考えられません。だとしたら、どこか地下室か廃工場にでも監禁するのでしょうか?
 わたしは身震いしました。こんな恐ろしい目に遭っているというのに、もっと恐ろしい目に遭うことになろうなんて。
「目標拘束しました。部外者が一名いますが、どうしますか?」
 助手席に座っていると思われる男が突然、抑揚のない声で何者かと連絡を始めました。
『構わん。それはそれで交渉の切り札(カード)になる』
 一方の連絡先の相手の声は、低くしゃがれ、ドスの利いた男性の声。例えるならば、映画に登場するイタリアマフィアのボスに相応しいような声に近い。恐らく、声の主が誘拐事件の黒幕なのかもしれません。
『それよりも、あの餓鬼に連絡を忘れるな。我々の交渉を決裂させたことを後悔させねば、我々としても溜飲が収まらぬ』
「了解しました」
 男が相槌を打つと、黒幕と思わしき人物の連絡が切れました。
 報復行動。その誘拐犯たちが何者かは、想像がつきません。しかし、これが熱狂的なファンの犯行や行き当たりばったり的な誘拐とは全く違うものだということは確かです。何らかの恨みを持つ者たちによる綿密に練られた誘拐計画。推測の域を抜け出すものでありませんが、そんなあたりかもしれません。
 わたしは犯人のおぼろげなディティールを掴み始めたとともに、恐怖も徐々に薄らいできました。そして、わたしは行動を起こすことを決心しました。
 ワゴン車からの脱出。
 今、わたしができることなど殆どない。でも、このまま何もせずに運命に身を任すことなんて、わたしにはできない。それなら、このロープと目隠しと猿轡を解き、アリスさまとともに外に逃げ出すのが得策。いや、ワゴン車から出ることができなくても腕や足を縛っているロープを緩ませておけば、逃げるチャンスがあるかもしれません。
 わたしは一縷の望みに賭けて、少しずつ行動を起こしました。
 体を芋虫のようにうねらせ、きつく縛られたロープを解こうと必死にもがく。気付かれないように、少しずつ、慎重に、ゆっくりと。本当なら、聖大天使(アークエンジェル)みんとみたいに、可愛らしく、カッコよく逃げ出したい。でも、それは特撮ドラマのお話。現実はこんなに情けないものです。それでも、どんな方法を使ってでもアリスさまと脱出することを優先しないといけません。
「聞こえているか?」
 突如、男が何者かに向かって話し始めました。携帯端末を使って、何者かと連絡を取り始めたのかもしれません。
『なによ、貴方何者? この私(わたくし)の携帯端末の電話番号を知っている人は限られているわよ。それとも、誰かから教えてもらったのかしら?』
 機嫌の悪そうな甲高い声。間違えるはずもない、ブリジットさまです。
「アンジェリカのアン・R(ルイス)・レオンクールを誘拐した。そして、その知り合いを誘拐した」
『何を言っているのよ? 貴方、狂っているの? それとも、こんな夜中に性質の悪いジョークでも言うのが趣味かしら? そうだとしたら、とんだ悪趣味ですわ」
「我々が冗談を言うと思っているのか?」
『……』
 数秒間ほどの沈黙が続く。電話越しに相手を探っていたのかもしれない。
『貴方たちは、何が望みなのかしら? 言うまでもないことは分かっていますけど』
「そうだ、例の物だ」
『手に入らないからって、駄々を捏ねるというわけかしら? とんだイナゴ根性でしてよ』
「我々の要求だけ聞いてればいい。もし、我々の要求を呑まなければ、人質がどうなるかぐらい分かるはずだ」
『分かりましたわ……。場所は何処かしら?』
「ブリジット・東雲。アンジェリカのアン・R・レオンクールとその知り合いを条件に、例の物をよこせ。場所はK県Y市43番倉庫。深夜0時に集合。そこで人質と例の物を直接交換する。警察やエリア51の連中に報告した場合、お前が以外が交換現場に居合わせた場合、偽物を持ってきた場合、その時は人質の命はないと思え」
『ええ、そのくらいは心得ていますわ。それよりも、貴方たちがアン・R・レオンクールとその知り合いに手を出したらどうなるか分かっているのかしら?』
「では、43番倉庫で落ち合おう」
 そう言うと、男は連絡を切りました。
 わたしは安心感を覚えました。ブリジットさまが私のことを心配してくれたということもあるが、ブリジットさまの声を聞けたということで、繋がりが完全に絶たれていないことを確認できて。もし、これが知らない人物でしたら不安だったかもしれません。
 でも、それと同時にある謎が生まれました。
 どして、ブリジットさまがこの誘拐事件に関わっているのか。
 ブリジットさまがアリスさまの芸能事務所のオーナーであることは、ブリジットさま本人の言葉から聞きました。ただ、それがどうして誘拐事件と繋がるのか分かりません。もしかして、わたしたちの知らないところで何か大変なことに巻き込まれているのかもしれません。
 ううん、それはわたしが考える必要はありません。ブリジットさまを詮索してもどうしようもないし、それを考えている場合じゃありません。とにかく今の状況を少しでもどうかしないと。
「ううっ!?」
 その時、ワゴンの外部から何かが剥げ落ちる異音がしました。それと同時に、ワゴンが大きく揺れ動きました。
 勢いでランダムに体を叩きつけられ、わたしとアリスさまはもみくちゃに。痛さと恐怖のあまりに、涙すら出てしまいました。もう心も体も限界に近いです。
 だが、同時に思わぬ幸運が舞い込みました。
 必死に解こうとしていた両腕のロープと目隠しが、衝撃によって緩みました。
 わたしは緩んだ目隠しの間から必死に周囲を確認しました。
 暗いワゴン車の中は運転席と補助席以外は全部取り外されていて、荷物は一切ありません。わたしの隣でわたしと同じようにロープで縛られているアリスさまが。そして、運転席と助手席にはあの覆面の2人組がいるではありませんか。
 幸い、覆面の2人組はわたしたち2人がどうなっているかを確認などしていませんでした。怠慢か、わざと見ていないのかは分かりません。それでも、わたしはこのタイミングを逃しませんでした。
 わたしは、気付かれないように僅かに見える視覚に注意しながら腕を縛ったロープをゆっくりと解く。音をできる限り立てぬように、目立たないように。
 そして、何分経ったのだろうか。わたしを縛り付けていた腕のロープがようやく解けました。
 手首の痛みと同時に、わたしの腕に血液が素早く循環し始める。拘束からの解放感がわたしの心を落ち着かせました。血液が流れるって、こんなに素晴らしいことだったなんて。
 だけど、それで安心している場合ではありません。残りの拘束具を外して、いつでも外に出ることの出来る準備をしないと。
 両腕が自由になったわたしは、次に目隠しを解きに取り掛かりました。
 手に汗が滲み出る。お茶が今すぐにでも飲みたいほどに、喉が渇く。もし、わたしが良からぬ行動をしていることがバレたら、あるいはわたしの隣に覆面の男がいれば間違いなくわたしとアリスさまの命はありません。でも、この危険な橋を渡らなければ、命の保障もありません。
 焦る気持ちを抑えながらも、少しずつ少しずつ解いていく。爆弾解体作業者もきっとこんな極限の緊張感で行動しているのかもしれません。まるで精神がやすりで削られていくような気を使う作業を。
 でも、これを乗り越えれば、脱出できる可能性が増えるのは確かです。
 息を殺し、周囲に注意して、汗で手を滑らせぬように目隠しをゆっくりとゆっくりと解きました。
「やった」
 わたしは誰にも聞こえないように、心の中で喜びの声を漏らしました。
 続いてわたしは、猿轡、両足のロープを順調に解きました。両腕のロープと目隠しを外すことが成功したことによって、わたしの中で何か感覚を掴んだのかもしれません。
 それから間もなく、わたしは全ての拘束から解放されました。これでようやくアリスさまを助けることができる。
 わたしは物音を立てぬようにアリスさまへと近づき、耳打ちをしました。
「アリスさま、わたしです。.まだ捕まっていますけど、気付かれていません。だから、静かにしてくださいね」
 そう言うと、わたしは猿轡と目隠しを早速解きました。
 これでアリスさまも暗闇から解放され、会話もできるようになる。そうなれば、わたしたちにも勝機が見えてくるかもしれません。これで大和さまや皆さまの元へ帰ることができる。
 わたしはここにきて、絶望的状況からかすかな希望を抱き始めました。
 しかし、その希望がわたしの心が作った蜃気楼であることを直後に思い知らされました。
「はあ、はあ……」
 猿轡と目隠しを剥がしたアリスさまの表情は、とても苦しそうな表情でした。白く美しい肌も土気色で病的、汗も氷をたくさん入れたコップのように噴き出し、息は呼吸をする暇があるのか怪しいぐらいに荒い。その姿は、インフルエンザに罹ったような辛そうな状態です。
「アリスさま!!」
 わたしは体を揺すりながらアリスさまの安否を確認するが、「あつい……」と呻きごとで答えるのみでした。わたしの言葉が届いているかどうかかなり怪しいです。今すぐにでも病院へ連れて行かないと大変なことになってしまう。一刻も早く、このワゴン車から逃げ出さないと。
「アリスさま、今すぐ病院に……」
「それはさせん」
 虚ろな声が、わたしの声を遮りました。
 とても嫌な予感がしました。それも起こっていけない事態が。
 わたしは恐る恐る助手席へと振り向きました。
 すると、覆面の男が黒くぎらついた恐るべきものをわたしたちに向けてきました。
 拳銃です。
 迂闊でした。わたしが大声を出したことで、2人組にわたしのしていることがばれてしまいました。いや、わたしの行動を既に察知をしていたのかもしれません。ただ、それを様子見していたけで。
「大人しくしろ」
「い……、嫌です」
 虚ろな瞳でわたしを捉える男に対して、わたしは持てる限りの意地と勇気を吐き出した。
「お、お願いですから、アリスさまを病院に連れて行ってください。わたしのことはどうでもいいですから。お願いしま……」
 直後、聞き慣れない音ともに背後から冷たい風が流れ始めました。そして、わたしの頬に血の線が走り、髪の毛が数本飛び散りました。
「きゃあっ!!」
 わたしは頬を庇いながら、屈みました。
「警告だ。もう一度、妙な真似をしてみろ。その時は、命はない。大人しくしていろ」
 生気のない声でわたしを圧しました。
 わたしは、恐怖のあまりに涙が止まりませんでした。そして、わたしのしていたことがいかに無力なことかを思い知らされました。
 特撮ものの主人公どころか、泥臭くも粘ることもできない。アリスさまもわたし自身も守ることなど出来ない。結局、わたしは手の平で滑稽にも踊らされていただけ。
 僅かな勇気と希望で奮い立っていたわたしは、濁流のような運命に身を任せるしかない諦念と絶望に包まれました。
「ごめんなさい、アリスさま……。わたしが無力なばかりに……」
 わたしの涙が、アリスさまの頬に落ちました。いつの間にかできていた血の点に新たに涙の点が加わり、複雑に混じりあう。それはまるで、今横たわる恐怖と混沌の縮図なのかもしれません。
 どすん。
 ワゴン車が再び大きく揺れた。また何かにぶつかったのでしょうか?
 しかし、先の衝撃とは微妙に違いました。
 前の横揺れとは違い、今回は縦揺れ。まるで、ワゴン車の上に岩か何か大きなものが降ってきたかのようで。
 その縦揺れの正体を知るのは、そこまで時間がかかりませんでした。
 ワゴン車内から漂う異臭、何かが焼ききれる音、天井からバチバチと散らす謎の火花。
 わたしも覆面の男も息を飲む暇なく注目しました。
 屋根に降ってきたのは、決して岩なんかじゃない。なにかもっと別の、それも普通じゃあ有り得ないものが降ってきた。わたしには分かるのは、ただそれだけです。
 謎の火花は、右から左へと赤熱色の線を描きながら一直線に進み、描ききったと同時に赤熱色の線から異様なものが現れました。
 手袋らしきものを着けた人の両手です。
「はああああぁっ!!」
 外から聞こえる気合の入った声に合わせて、両手は天井を強く引っ張られました。
 強引に引っ張られた天井は、張り付いた湿布を剥がすかのようにゆっくりとゆっくりと引き剥がされていきます。
 わたしは非常識的な現象に、開いた口が塞がりませんでした。
 人間がこんな化け物じみた力を持っているなんて絶対におかしいです。もしかして、わたしは悪い夢を見ているのかもしれません。でも、頬にできた傷は間違いなく本物。考えれば考えるほど、わたしの頭の中がこんがらがりそうです。
 ゆっくりと天井が引き剥がされ、完全に天井が無くなると、そこから1人の人物が現れました。
「デュタさま!!」

 どうでしたか?今回の彼女たちの極秘事項(トップシークレット)は?
 第12話は、平和だった第11話と打って変わって、まさに修羅場。そんな緊迫とした場面を書きました。自分としては、日常的な場面と対照的にこういう戦闘とかそういったものが書きたいんですけど、想像以上に苦労するというか、どうも思考のシフトチェンジがあまり上手くいっていないというか。正直、書きたいのに不得意分野なのかもしれません。
 さて、そんな彼女たちの極秘事項(トップシークレット)ですが、今回一番注意した部分はキツネ耳の不思議系少女、橘妙の視点であるということ。普段は主人公の夏目大和ですが、今回は橘妙。ということは、台詞や感じ方を変えなければいけない。それがなかなか難しくてね……。自分としては妙になりきって書いてはいるんですけど、どこか微妙におかしな部分がある。なにがおかしいのか分からないけど、どこか違和感がある。じっくり探したんだけどねえ……。う~ん、あと数回ぐらいは見直さないといけないなあ。

 なかなか難しくて困っているオリジナルのライトノベル。
 次回は、来週の日曜日更新予定。妙とアリスの窮地に現れたデュタ。果たして、デュタは二人を救出することが出来るのだろうか?それは見てのお楽しみ。

関連記事
スポンサーサイト
別窓 | 彼女たちの極秘事項(トップシークレット) | コメント:0 | トラックバック:0
<<体調の不調。 | 黒のノエル。 | 海と雪。>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
トラックバックURL

FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら


| 黒のノエル。 |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。