現在連載中の『極黒のブリュンヒルデ』をはじめ、デビュー作の『エルフェンリート』、スキージャンプ漫画『ノノノノ』、そして大問題作『君は淫らな僕の女王』(原作)などの岡本倫先生の作品の感想や考察を書いています。他にも、日常の出来事や漫画・アニメ・ゲームの感想、ライトノベルの執筆をしております。どうぞごゆっくり見てください。
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侘びと寂び。
2014-11-30 Sun 20:19

 やっとエンジンがかかってきた。

 モチベーションの波が激しい蔵間マリコです。
 さてと日曜日ですので、いつものコーナーを更新しますよ~。貧乏高校生の夏目大和と、ネコ耳宇宙人のデュタ、ミミとミューナとの共同生活を描いたオリジナルのSFファンタジーライトノベル『彼女たちの極秘事項(トップシークレット)』を。
 進捗状況33パーセント、ようやく25ページ目に突入です。先にこんなことを書いているのでワケが分からない人がいるかもしれませんが、12話目の執筆ペースがこんな感じです。1ヶ月で25ページ、1ヶ月40ページ以上をノルマとしている自分としては最悪なペースでございます。でも、少しずつ調子を取り戻しているのは実感しています。今年中に完成するかどうかは怪しいですが、それでもその目標を達成するために出来る限りのことを尽くして頑張りたいと思います。
 とまあ、ひとまず近況報告はこれぐらいにして、そろそろ本編へと入らせてもらいます。先に言っておきますが、あまり文章も内容もいいものとは言えませんよ?それでも、読んでくれると非常にありがたいです。それでは、今回もどうぞ。
            第11話 学園の女王(ハイスクール・クイーン)(5)

 リリィに殴られた鼻はまだ痛かった。
 幸い骨は折れていないが、鼻血がなかなか止まらない。窓ガラスに写る鼻にティッシュを詰めた俺の姿はなんとも情けない。
「どこか近くで休みましょうか? 大和さま」
 妙はとても心配そうな顔で覗き込む。その気遣いが僅かばかりか痛みを引かせてくれた。これで、必要以上に干渉しなければ完璧なのだが。
「そうだな、あそこで休むか」
「そうですね」
 俺は特に考える間もなく、学園祭の小冊子を見ることもなく、中庭にある赤い布製の敷居をした会場を指差した。
「いらっしゃいませ」
 着物姿をした女生徒が丁寧にお迎えした。
 そして、敷居の中では赤いマットが何十にも用意されていた。
 どうやら、ここは茶道部主催のお茶会の会場のようである。
 俺は、この選択肢が間違えだったと後悔している。どうも、昔からこういう堅苦しい場所は苦手だ。礼儀というものを注意しなければならないし、普段慣れない事をするから肩が凝ってたまらない。出来れば、もっと気楽に休める場所を選べばよかった。
 そんな俺の俺の考えとは他所に、話が進む。
「お2人様、12番へどうぞ」
 言われたがままに、即席の茶室に俺と妙は正座する。
 別に緊張する必要などないのに、緊張してきた。こんな気持ち、東雲屋敷以来である。
「大和さま、もしかして緊張していますか?」
 図星だった。今日の妙は、とても勘が冴えている。
「でも、大丈夫ですわ。学園祭のイベントですから、そんなに硬くならなくても」
「そ、それは分かっているけど……」
 しかし、そんな緊張感もあっという間に消し飛んでしまった。
「お待たせいたしました。亭主をさせてもらいます、デュトナ・サイベリアスです」
 藍色の和装を着た神秘的な青髪の少女、デュタが丁寧にお辞儀をした。その姿は、いつものボーイッシュなものとは違い、わびさびを着纏い、静けさを匂わせるものであった。
「デュタ!? なんで、おま……」
「大和さま、マナー違反ですわ」
「ご、ごめん……」
 目の前にいるデュタ相手に驚き、思わず立ち上がった俺は、周囲の目を気にしながらゆっくりと正座をした。
「お茶菓子をどうぞ」
 デュタは俺のことを気にも留めず、いかにも高価な焼き物の器に入った茶菓子を出した。
 妙はそれに合わせて無言でお辞儀をし、器の中に入ったお菓子を正面に移動させる。そして、中身にあったお菓子を箸で紙の上に移す。
 それら一連の行動を見て、俺も取り合えず真似をするがなかなか思うようにいかない。別に不器用というわけではないが、緊張しているのか上手くお菓子が箸で取ることが出来ない。それどころか、形が少し崩れてしまった。
 お菓子を配り終えると、デュタは何事もなく抹茶の粉と鉄釜にに入った熱湯を茶碗に入れ、泡立て器らしきもので溶き始める。それでいながらも泡を立てず、全体にしっかりと味が均等になるように心を配る。
 地球に降り立ってからまだ1ヶ月も経たないというのに、デュタが茶道をしっかりと心得ていたことに、俺は内心驚いた。挨拶から細かい動作1つまで、何不自然なくこなしている。流派なんて細かいことはまったく知らないが、素人目から見てもデュタの作法は茶会を開いてもまったく恥じないだけのものはある。
「抹茶です」
 デュタは、抹茶を妙に出した。
 妙はデュタと俺に礼をし、「押していただく」と言い、抹茶を落ち着いた動作で飲む。その際、茶碗を手でゆっくりと回す動作をしたが、あれに何の意味があるのかは分からない。だけど、真似をしておいたほうがいいかもしれない。
 妙が飲み終えた後、デュタは俺に抹茶を出す。俺は妙のアクションをトレースして飲もうとするが、思いのほかに難しく、動きが完全にバラバラだ。付け焼刃の作法では全く通用しない。
「はぁ……」
 俺は茶碗を床に置いたと同時に、深い溜め息をついた。お菓子1つ、抹茶1杯飲むのにこれだけ苦労するなんて。妙の言っていたことは全く持っての出鱈目であった。
「ふふっ」
 波紋一つないほどに落ち着いていたミューナだったが、ここに来てようやく表情に変化があった。それも先までと全く違うものだった。
「どうだったか、大和。私の作法は?」
 不敵な笑みをこぼすデュタ。茶会という洗練された場所には不適切な表情だ。
「いやもう、驚きすぎて頭の中が整理つかん」
「デュタさま、とても素晴らしいですわ」
「そうか、そう言われると私も嬉しい」
 褒められたことが嬉しかったのか、デュタは顔を赤らめる。
「それにしても、お前が茶道部に入っていたとは」
「言ったじゃないか、ブリジットの勧めで茶道部に入ったことを。婦女子の嗜みというものはよく分からないが、入部した」
「そういえばそうだった」
 掛け持ちしている剣道部の話題ばかりをしているので、てっきり茶道部の存在を忘れてしまっていた。
「しかし、茶道部に入った甲斐があった。剣道部も同じだが、茶道部は学ぶことがとても多い。茶道のルールやマナー、茶道の根底にある日本人の精神、そして私に足りないもの」
 デュタは胸に手を当てて、穏やかに瞳を閉じた。
「理解するというのは、理屈で理解するものではない。心で捉え、奥底にある本質を理解するということ。メッキではなく、本物になることが重要だ。私はそう思っている」
 その言葉がぐさりと刺さった。一挙手一挙動完璧に茶道をこなすデュタや妙に対して、俺は妙の見様真似しかできなかった。そして、その結果があの無様な姿だ。
「デュタさまのその心構え、とても素晴らしいですわ」
「褒めないでくれ、恥ずかしい」
 謙遜するデュタだが、内心小躍りしているだろう。それを顔に出さないようにしているだけであって。
 しかし、そんないい雰囲気をぶち壊す人物が現れる。
「夏目、こんなところにいるとは珍しいな。仲良く乳繰り合ってWデートか」
 俺たちのクラスの担任、江草真来奈(えぐさまきな)だ。
「なんで乳繰り合ってWデートなんですか?」
「どう見てもそうだろ。こんなにおっぱいの大きい2人に囲まれて、これのどこが乳繰り合っていないと思う? こんなこたぁ、滅多にないことだぞ」
「……」
 あまりに場違いな発言に、俺は開いた口も塞がらなかった。せっかく古き日本の文化を味わっていたというのに、それを台無しにして。
「ところで江草先生も、お茶会ですか?」
「いんや、和菓子を買いに来ただけだ」
 江草は、唐草模様の紙製茶巾袋を見せた。
「うちの親戚の子がなぁ、和菓子を食べたいなんて言うからな」
「江草先生に親戚ですか。もしかして、同じ家に住んでいるのでしょうか?」
「そうじゃないが、うちの親戚の子はちょっと体が弱くてな。外に出られないから、少しでも気を紛らわせるためにな」
 意外だった。あの江草に親戚がいるなんて。いや、いてもおかしくはないが、わざわざ親戚のために差し入れを買うなんてイメージがなかったからだ。
「それは大変ですわね、江草先生」
「だが、恐ろしく可愛いぞ。体は細く、おっぱいはお前たちのようにむっちりと育っているわけではないが、目に入れても痛くない。そんな子だ」
「そんなに可愛い子か。もし、構わなければ会ってもいいか?」
「あー、それは難しいかもしれない。ちょっと気難しい子でな、家族と医者以外には会いたくないって言うんだ。それに体調の変化が激しい」
「そうか。少し残念だ」
 教師らしからぬボサボサのポニーテールを掻く江草。流石に風呂は入っているだろうが、それでもどこか不潔に見えてしまう。胸のはだけた派手な格好に、この髪型。そして、セクハラ親父同然の性格。本当にどこまで教師らしからぬ人物だ。
「まあ、本人の気が向いたら合わせてやっても構わないぞ」
「ありがとうございます、江草先生」
 フランクな江草に対して、デュタはゆっくり丁寧にお辞儀をする。教師と生徒の関係なのに、ここまでもの温度差があるものなのだろうか?
「さて、私はそろそろ去るとするか。Wデート頑張って女の子のハートを掴めよ、夏目」
「はいはい」
 俺が適当に相槌を打つと、江草はポニーテールをなびかせながら会場を去った。
「やっと、嵐が去ったか……」
「でも、相変わらず面白い人ですわね」
「そうだな。江草先生はとても器の大きい人間だ」
 江草を教師としての最底辺の評価をしている俺とは違い、妙とデュタは高く評価している。どこがどうやったらそんな評価ができるのか分からない。
「さあ、一段楽したわけだ。私も……」
「もしかして、一緒に学園祭回りたいのか?」
「そうだ。私も君たちと一緒に学園祭を回ることを。我々アル・ビシニアンには、学園祭という文化なんてなかったからな」
 そうか。ネコ耳宇宙人の文化に学園祭に準ずるものがあるかどうかは分からないが、地球での学園祭に参加するのが生まれて初めてだったんだよな。それなら、真面目な性格のデュタでもああなるのも納得がいく。
 となると、俺も断るわけにはいかなかった。
「ああ、別に構わないが」
「私も大歓迎ですわ」
「ありがとう。今から着替えに行く」
 そう言うと、デュタは立ち上がろうとした。
 しかし、デュタは立ち上がることが出来なかった。
「どうした、デュタ? 体調でも悪くしたのか?」
「い、いや、そうじゃない」
 着物姿のデュタの顔はとても痛そうな表情で答えた。
「足が痺れた……」

 どうでしたか、今回の彼女たちの極秘事項(トップシークレット)は?
 今回は、前回のミューナとリリィのやり取りから打って変わって、デュタの意外な一面を描きました。結構苦労しましたが、どうでしょうか?
 自分としては、今回のキャプターで一番苦労したのは、茶道の作法。自分はハッキリ言って茶道の作法や流派は全然知りません。ですから、ネットで色々と調べて書きました。まあ、作中内でも語られている付け焼刃であることは皮肉ですけど、それでもより実際のものと同じようになっていることを注意して書きました。そして、大和視線であると言うことを注意して、多少曖昧に書きました。オチはこれらのやり取りに対してのギャップ感を出すためにもね。持たざる自分として、持たざる者なりに楽しく書かせてもらいました。
 あと、江草の登場は、ちょっとパンチ力がすくないので後で追加しました。全体量としては短めですが、際立ったキャラを生かして、良い意味で雰囲気をぶち壊すようにしました。自分がライトノベルを書く際に、メリハリとかも注意していますけど、江草はそのメリハリの塊だと思います。どうでしょうか、上手くいっていますでしょうか?

 亀の歩みだけど、楽しく書いているオリジナルのSFファンタジーライトノベル。
 さて次回は、いつものように日曜日更新予定。ミューナとリリィ、デュタと様々なキャラクターたちと出会った学園祭だが、果たして次は?それは、見てのお楽しみ。

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