現在連載中の『極黒のブリュンヒルデ』をはじめ、デビュー作の『エルフェンリート』、スキージャンプ漫画『ノノノノ』、そして大問題作『君は淫らな僕の女王』(原作)などの岡本倫先生の作品の感想や考察を書いています。他にも、日常の出来事や漫画・アニメ・ゲームの感想、ライトノベルの執筆をしております。どうぞごゆっくり見てください。
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入り乱れる感情。
2013-12-01 Sun 20:10

 あれは、金曜日にでも。

 毎週地道に更新している蔵間マリコです。
 さ~てと、今日は日曜日なのであのコーナーを更新しますよ~。貧乏高校生とネコ耳宇宙人2人の共同生活を描いたオリジナルのSFファンタジーライトノベル『彼女たちの極秘事項(トップシークレット)』を。
 いや~、朝から大好きな岡本倫の『極黒のブリュンヒルデ』がアニメ化か決定して、今でも興奮が冷めないですねえ。OADでもなく、flashアニメでも正真正銘のTVアニメ。ちょっと不安な点もありますけど、ひとまずは一安心。後は、続報を待つだけです。とにかくとにかく楽しみだわさ。
 とまあ、ずっと興奮しっぱなしですが、今回は彼女たちの極秘事項(トップシークレット)の掲載日。ですので、こっちを優先します。
 いつものことですが、先に言っておきます。正直言って、上手くありませんよ。誤字・脱字もあるかもしれませんよ。でも、それでも読んでくれると非常にありがたいです。そして、アドバイスをしてくれると更にありがたいです。それでは、今回もどうぞ。
                     第5話 魔女の森(7)

「にゃはははは、これは大笑いじゃ!!」
「もう夜の10時なんだから少し静かにしろよ」
 ブラウン管のTVから流れるコント番組に大爆笑をするミューナ。世間では今一つ売れていないお笑い芸人だが、ミューナにとってはそれがツボだったのだろうか、馬鹿みたいに笑い転げている。味のストライクゾーンといい、笑いのツボといい、ネコ耳宇宙人の価値観がよく分からない。
 俺は、通学用カバンにテーブルの上に枕のように分厚い手引書と契約書の束、そして数枚のインスタントカメラの写真を並べた。
 インスタントカメラ特有の味わいのある写真に写されていたのは公園の夜桜、それとこの公園から眺めることの出来る周辺の風景だ。どちらも写し慣れているのか、非常に見栄えのいい映り方。プロ顔負けの出来かもしれない。恐らくは公園で出会った声の主の所有物であろう。
「困っていないだろうか、あの人は?」
「だからといって、あそこに置いたままでも風に飛ばされてしまうじゃないか。出会った時にでも返すよ」
 俺は、通学カバンの裏ポケットに2枚の写真を再び忍ばせる。会えるかどうかはかなり微妙なところであるが、それでも入れておくことに損はない。
 さて、写真はこれぐらいにして、そろそろ手引書を読むか。

 宇宙民連環平和条約第1条第1項、いかなることがあっても条約の規定を遵守すること。
 宇宙民連環平和条約第1条第2項、宇宙民連環平和条約は、いかなる国や星の法律、条約、憲法よりも優先すること。
 宇宙民連環平和条約第1条第3項、宇宙民連環平和条約は、宇宙民の平和の象徴であり、総意に基づいて行動すること。
 宇宙民連環平和条約第1条第4項、緊急時であっても、例外を認めてはいけない。
 宇宙民連環平和条約第1条第5項、これらを破った場合、厳しく処罰する。

 うへえ……。最初の数ページからこんなワケの分からない内容なのか……。宇宙民連環平和条約というものはよく分からないが、のっけから頭の痛くなるようなことばかりが書かれている。なんか平和という名には相応しくない物騒なものまで書いてあるし。
「宇宙人はこの宇宙民連環平和条約なんてのを守っているのか?」
「宇宙民連環平和条約か。これは、15万4098年前に作られた条約で、大体の種族が守っている」
「10万年以上前……」
 頭がクラクラっとした。東雲家の歴史ですら一般家庭には遥か天上のことなのだが、宇宙何とか条約というのは10万年以上前からあるなんて……。人類が誕生するよりも前の世界など、とてもではないが想像つかない。
「だが、安心しろ。君たち地球(セラン)人の生活スタイルになんら影響しないものだ。読んでおく必要はあるだろうが、あまり気にするな」
 そのように言われると少しばかり安心するが、どちらにしてもこれを読まないといけないことには変わりない。骨が折れるのは同じ。
「ところで、デュタ。あの手引書を読んだか?」
「ああ、しっかり3回だ。あの本は分かりやすいし、しっかりとした内容だ。あれならば、我々アル・ビシニアンの子供でも理解できる」
 どこからどう見ても絵本だから、1回見れば誰にだって理解できるだろ。それをわざわざ3回も確認するなんて……。マメというかなんというか……。
「デュタは分かった。じゃあ、ミューナは?」
「……」
 俺はミューナに声をかけるが、返答無し。TV番組に夢中になっていて、周りが見えないのか?
「おいおい、ミューナ。TVもいいが、重要なものだぞ。ちゃんと読んでおけ」
「……」
 再び声をかけるが、返事が無い。夢中になっているというよりも、無視に近い。
「デュタもなんか言わないか。お前なら、一発で聞いてくれるはずだ」
「ミューナ、大和を困らせるな。面倒くさがらずに……」
 デュタは、背後からゆっくりと肩を叩く。これならば気付くはず。
「……デュ……タ……」
 ビデオのスローモーションのようにゆっくりと体を崩し、ミューナは畳に倒れこんだ。
「お、おい、ミューナどうした!?」
「はぁはぁ……」
 顔は土色となり、全身から汗を吹き出し、体が小刻みに震えている。原因不明の熱病に罹った、ミューナの状態を例えるならばそれが適切であろう。
「始まったか……」
 あたふたしている俺とは違い、デュタは取り乱すどころか、いたって冷静。まるで、謎の変調が起こることを悟っていたかのように。
「お……おね……がい……じゃ」
「ああ……」
 デュタは、静かに相槌を打ち、頷いた。
「デュタ、これはもしかして……」
「ミューナからミミへと戻る瞬間」
 やはり。ミミがミューナになった時の状況と非常に似ている。
「今までは約2週間に1回の周期であったが、周期が早い。地球(セラン)の環境の影響か」
 デュタの声には、温度が一切含まれていなかった。それは恐ろしいまでに。
「ミ……ミミの……ことを…………たのん……だの……じゃ……」
 苦痛の表情は、ほんの少しであるがにっこりと笑った。そして、がっくりと倒れた。
 同時に、ミューナの体は徐々に小さくなっていく。体の中から異様に響く音ともに。
「みゅ、ミューナ?」
「大丈夫だ。しばらくすれば、ミミになる」
 それは残酷なほどに冷静な言葉であった。
「どうして落ち着いていられるんだ? ミューナは、お前の妹みたいなものじゃないのか?」
「そうだ」
「慣れているとはいっても、そんなに冷静でいられるのはおかしいじゃないか」
 もし、俺がデュタの立場であれば、少なくとも慌てている。こんなに苦しむ姿を見ていたら、穏やかでいられるわけがない。
「なあ、デュタ……」
「私だって、辛いんだ……」
 その時、デュタの本音が初めて漏れた。
「私だって、ミューナやミミがこんなに苦しんでいる姿を見ていて、辛いに決まっているじゃないか」
「デュタ……」
「でも、私が慌ていたらどうする。私が、ミミやミューナに心配をかけてどうする」
 声が微妙に震えていた。
「私はミューナやミミの痛みを知ることは出来ない。分かち合うことは出来ない。分かるのは、耐え難い痛みであることだけだ」
 ミューナの小さな手を、両手で祈るかのように握っていた。
「出来ることは、見守ってやること」
 水の粒が、両手に滴り落ちた。
「私に出来ることはこれしかないんだ……」
 デュタは泣いていた。先までの感情を押し殺した表情とは違い、涙でグチャグチャになっていた。涙もろいとはいえ、ここまで大泣きしているのは初めて見た。
「今までに何度も何十回も何百回も見てきた。だが、一度たりとも辛くなかったことはない……」
 俺は後悔していた。少し想像しただけで分かることを、わざわざ追求するなんて。デュタはデュタなりに耐えているのに、それを責めるなど酷だ。ただただ情けない。
「ご、ごめん……。俺が、デリカシーの無いばかりに……・」
「いや、いいんだ。私の説明不足だった」
「デュタ、お前は本当に強いよ。こんなに辛いことをずっと見守っていたなんて。俺なんか、昔、妹が体調が悪かったことを気にせずに外に出て行ってな……」
そのせいで、妹の愛美は3日ほど意識が戻らないほどの原因不明の高熱を出してしまった。完治するまでに、2ヶ月も入院していた。農作業に出ていた両親が気付いたから良かったけど、もし、気付くのに遅れていたら……。親に一生分と思えるほどに怒られたことよりも、俺自身の無神経な行動に、恥じていた。恥じていたはずだった。それなのに、今回も……。
「だから、逃げていないデュタを尊敬したい」
「そ、そんなに言わないでくれ……。恥ずかしい……」
 涙で腫れて赤くなった頬が、更に赤くなる。声も、1段階ほど明るくなっていた。
 それを見て、俺も少しばかりか救われた。
「デュ……デュタ……」
 途切れ途切れなほどに弱々しい声が、聞こえた。
「ミミ……」
 デュタは破顔した。我儘で、小生意気な性格のネコ耳宇宙人ではなく、とても人懐っこい性格のネコ耳宇宙人を見て。ミューナから、ミミへと変化を果たしたのだ。
「どこ……にゃ?」
 目を擦り、力を振り絞って座り込む。ぶかぶかな服は、雨に打たれたかのように汗だくで湯気する吹き出している。それがどれだけのものかは分からないが、痛くて辛かったのは理解できる。
「夏目大和っていう地球(セラン)人の部屋だ」
「体はだるくないか?」
「にゃまと……? にゃまと!!」
 黄色い声を上げて、ミミは俺の胸に目がけてダイブ!! ラグビーのトライ風に飛び込んできたミミの動きに反応できず、俺はそのまま倒れ込んでしまった。
「にゃまと!! にゃまと、大好き!!」
「おいおい、くすぐったいって!!」
 完全にミミのイニシアチブ。じゃれるミミが、可愛らしくてくすぐったい。とてもさっきまで、痛がっていた様子は無し。
「珍しい。私以外に懐くとは……。余程に好かれているんだな」
「感心している場合じゃないって……」
 懐いていたのは分かっていたが、ここまで懐いていたなんて……。数日前に、そらか妙のどっちかが言っていたけど、これでは本当に親との子のような関係じゃないか。
 でも、これも残すところ数日なんだよな、俺とネコ耳宇宙人2人との交流も。宇宙なんとか条約という、頭の悪い俺にはワケの分からないルールのせいで。

                             ※

 翌日、俺は学校の空き教室にて、ブリジットに契約書を渡した。
「あら、早いわね。ちゃんと読んだのかしら?」
「デュタが、大体の事を教えてくれたからな。普通に生活していたら、問題は起こらないらしい」
「まったく、貴方は適当な人間ですこと」
「適当で結構」
 とてもではないが、あんなに分厚い本をまともに読んでいたら、1週間はかかってしまう。それなら、デュタから要点さえ聞いていれば十分だ。
「何はともあれ、貴方なりの協力に感謝いたしますわ」
 心からの敬意。しかし、今の俺には届いていなかった。
 頭の中にあるのは、複雑に入り乱れる感情。
 押しかけ的ではあるが、俺が責任を取ることになった。食費やらトラブルやらの問題もあるから、たくましく生きてほしいというのもある。だけど、親友となった以上は別れたくもない。
 理想と現実のギャップ、この数日間の間で埋める方法はないだろうか?

 どうでしたか、今回の彼女たちの極秘事項(トップシークレット)は?
 やっぱりといいますか、その章の〆に入る部分は非常に難しいですねえ。自分としても、今回のラストの部分は何度作り直してもイマイチしっくりくるものが作らなくて……。でも、どうやっても着陸しなければならない。という事なので、今回はこのような形になりました。う~ん、創作能力がまだまだ……。
 さて、今回力を入れた部分は、デュタの感情表現。冷静に見せかけて、そこで一気に叩き落とす。自分としては、そのような温度差に注意して書きました。どうでしょうか?それが伝わってきましたか?伝わってきたのなら幸いです。
 それと自分としては、どうにかしたい点が一つ。宇宙民連環平和条約の条項が、どうもリアリティに欠けている。本物の憲法とかを参考に、それっぽく書いたつもりなのだが、なかなか思うように……。う~ん、勉強と練習不足だ……。

 楽しく書いているけど、上達が遅いオリジナルのライトノベル。
 来週は、ひとまず5話目が完成したので休憩。7話目もしっかりと執筆しているので、ちょっと充電期間ということで。それでは、次回の彼女たちの極秘事項をよろしくお願いします。

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