現在連載中の『極黒のブリュンヒルデ』をはじめ、デビュー作の『エルフェンリート』、スキージャンプ漫画『ノノノノ』、そして大問題作『君は淫らな僕の女王』(原作)などの岡本倫先生の作品の感想や考察を書いています。他にも、日常の出来事や漫画・アニメ・ゲームの感想、ライトノベルの執筆をしております。どうぞごゆっくり見てください。
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恐怖の夕食会。
2013-10-06 Sun 20:22
 週に1回更新、これノルマね。

 ラノベ作りに四苦八苦している蔵間マリコです。
 さて、今週も更新しますよ~。貧乏高校生とネコ耳宇宙人2人との共同生活を描いた、オリジナルのSFファンタジーライトノベル『彼女たちの極秘事項(トップシークレット)』を。
 毎週毎週更新しているこのコーナーですが、現在は6話目の終盤に取りかかっているところです。色々とワケあって、6話目から亀の歩みとなっていますが、終盤に来て、更にペースがダウンしています。やっぱり、〆の部分ですから、ここがダメだと見栄えが悪くなりますから。まあ、そうでなくとも普通にダメダメですが。
 でも、これを超えた先にある満足感というのが、たまらないんですよねえ。自分の描きたい世界を一段落ながらも描ききった。何をしても中途半端だったりする自分からしては、一つのものを完成させるということほどの達成感はありませんから。コンプレックスの塊とか自己満足言えばそうかもしれませんが、それでも自分にとっては大きな一歩であることには変わりありません。自分にとって、ライトノベルを書くというのはそういう事なのかもしれない。
 とまあ、ちょっと独り言めいた前説になりましたが、そろそろ本編に入ります。正直、上手くはありませんが、感想を書いてくれるとありがたいです。それでは、今回もどうぞ。
                 第4話 宇宙人のいる日常(8)

「これが、お前たちの作った初めての料理なのか?」
「そうだ。地球(セラン)人の好みはよく分からないが、そらの指示通りに作った」
「初めてにして、妾の自信作じゃ!!」
「私のもあるよ」
 安テーブルに並べられた3つの小ぶりなオムライス。オムライスはスクランブルエッグのタイプでもオムレツタイプのお洒落なものではなく、どれも古き良き薄焼き卵タイプだ。
「誰がどれを作ったんだ?」
「それは、食べてからのお楽しみだよ」
 そらが作ったオムライスかは、一発で分かる。問題は、デュタとミューナが作ったものだ。
 右側のオムライスは薄焼き卵がだいぶ黒く焦げている。一方、左側のオムライスは形が整っておらずグズグズな形になっている。どちらを選べと言うとなると前者であるが、こちらはこちらで少し怪しい。ここは、無難に真ん中のオムライスにでも選んで準備運動にでも……。
「分かっていて選んでいるでしょ? ダメだよ、大和くん。まずは、デュタちゃんかミューナちゃんのオムライスを食べないと」
「わ、分かったよ」
 ちぇっ、バレたか。適当に誤魔化そうと思っていたのに。
 ハッキリ言って、宇宙人が作る料理というものがとても不安だった。見た目からしても、というのもあるのだが、ここで言うのは味付けに関してだ。価値観の差があるだけに、何か地球人には分からない宇宙人的な味付け的だったりすると、どうするのだろうか? いや、そらが手ほどきしているから、ある程度はまともな味になっていると思うが……。
 だが、ここで悩んでいてもどうにもならない。ええい、儘(まま)よ!!
 左側のオムライスに恐る恐るスプーンで一口ほどすくい、口に入れた。
 あれ? 意外にも美味しいじゃないか?
 味付けは少し濃い目だが、ちゃんとオムライスの味をしている。初めて作ったにしては上出来すぎるぐらいだ。これで見た目もよければ、全く違和感はない。
 驚いた。遥か遠くの宇宙から来たというのに、味の価値観については人間と何ら変わりないようだ。何から何まで違っていただけに、少し安心した。
「どっ、どうだ? 私の料理は。口にあったか?」
 自然的に出たものであろうか、不安そうな表情で上目遣いをするデュタ。男っぽいところがあるけど、こういう細かい仕草が、少し女の子っぽい。これも宇宙人でも共通する点というわけか。
「このオムライスは、デュタが作ったのか?」
「そうだ。そらの指示通りに作ったのだが、美味しいか?」
「初めてにしてはなかなかじゃないか」
 サイズがサイズであるし、味もなかなかのものだから、あっという間に食べてしまった。
「そ、そんなに美味しかったのか。だったら、明日から料理を作ってもいいか?」
 褒められるのに慣れていないのか、恩返しが出来たことに嬉しいのか、デュタは顔を軽く赤らめる。
「それは構わないが……。あまり、無理はするなよ。まだ料理に慣れていないんだから、揚げ物とかは危ないものは止めろよ」
「分かった、大和。私なりに頑張る」
 ふうっ、これでデュタのは食べた。次は、ミューナの作ったオムライスか。
 一応、オムライスの体をなしている。それについては、デュタに勝っている点であろう。
 しかし、問題はこの色合いだ。薄焼き卵というには、あまりにも程遠い焦げ具合。どちらかというと、カステラの外側に近い。
 そして、中身もオムライスというには言い難い色合いをしている。神戸で昔から食されているそばめしのような色だ。赤ではなく、茶色だ。どうやったら、そのような料理が完成する?
「こ、これ、オムライスなのか?」
「そうじゃ。どこからどう見ても、妾の作った自慢のオムライスじゃ」
 デュタの作ったオムライスも不安だったが、ミューナの作ったオムライスは、それ以上に不安だった。その証拠に、そらの顔も苦笑い。デュタ同様に同じく教えたはずなのに、どうしてこうも違う?
「なんじゃ? 何か不満であるのか」
 そうだ、肝心なのは味だ。見た目が悪くても、デュタの作ったオムライスと同じく美味しいはずだ。きっと美味しいはずだ、美味しいはずだ……。
 俺は、ミューナの作ったオムライスらしきものが美味しいものであると信じ、試食。
「…………」
 顔が真っ青になっていく。
 嗅覚は、異臭に支配されていく。
 体全体から熱が見る見るうちに奪われていく。
 思考回路がズタズタに切り裂かれる。
 それらの工程が終わったのち、眩暈と頭痛と胸やけと酷い嘔吐感に襲われた。
 なんだこれは!? 俺が初めて料理を作った時でも、ここまで酷い料理を作ったことはないぞ。というよりも、これは細菌兵器とかそのレベルの味だ。
「はぁはぁっ……」
「どうじゃ、とても美味かろう」
 なんていうか、見た目に反して味がしない。それでいながらも、気持ち悪さが引き立つ味付け。それに加えて、砂を噛んでいるような食感。何から何まで最低だ。
「あのさぁ……、これで美味しい?」
「美味しいに決まっておる。まさに、アル・ビシニアンの心の味じゃ」
「私も、ミューナの作った料理は美味しいと思うぞ」
 ああ、やっぱりさっきのは無しだ。ネコ耳宇宙人との価値観があまりに違いすぎる。どうも、ネコ耳宇宙人側の味のストライクゾーンは、あまりにも広すぎる。
「ミューナ、お前は明日から料理を作らなくてもいいぞ」
「なんでじゃ?」
「お前の味付けは、宇宙的すぎる」
「意味が分からんのお」
 結局、俺はこのオムライスらしき食べ物を嫌々ながらも完食した。細菌兵器級の味、もう2度と体験したくない……。
「ご苦労様、大和くん。じゃあ、最後は私のだね」
 ご苦労様と言っているあたり、やはりそらも不味かったと感じたのかもしれない。
 しかし、そらの作る料理はそんなものを跳ね飛ばすほどの味であった。
 ちょうどいい焼け具合と半熟具合の薄焼き卵、濃すぎずも薄すぎずの調和のとれた味付けのパラパラなチキンライス。流石に、妙の作る料理ほどではないが、間違いなく料理が上手な部類だ。
「やっぱり、この味だよなあ。チキンライスは」
「ありがとう、大和くん。作った甲斐があったよ」
「それに比べて、コイツのは……」
 俺は、目線だけをミューナに合わせる。
「なんじゃ? 妾の料理に不満があるかの?」
 敢えて、返答しなかった。ここでまた面倒事が起こしたくなかったからだ。
「ふぅっ、食った食った」
 美味しさのあまり、あっという間に平らげてしまった。ミューナの宇宙的味付けオムライスの補正がかかっていたこともあったかもしれないが、家庭的で馴染み深いの味に安心したからだ。
「これでオムライスはおしまい。でも、まだデザートがあるの」
 そらが冷蔵庫の上から取り出したのは、お洒落な紙袋。袋には『西洋菓子の美鳥』と洒落た感じに書かれている。
 西洋菓子の美鳥というと、お昼のワイドショー番組やグルメ雑誌なんかでも取り上げられている老舗の名店だ。
 流行に流されず、それでいながらも古臭さを微塵と感じさせないお菓子の数々。使われている素材は当たり前のこと、味や風味、食感も最高クラスと言われている。そのため、どの商品も常に3ヶ月待ちとされており、個人レベルでの整理券の転売すら行われているほどだ。
 そして、中に入っていたのは、目玉商品とされるフルーツマフィン。数々の食通を唸らせたというと、最高の逸品だ。
「おいおい、どうしてこんなものが?」
「デュトナちゃんとミューナちゃんが、貰ったものなの」
「そうなのか?」
 とても意外だった。てっきり、そらが持ってきたものだと思っていたのだが、デュタとミューナが貰ったものだったとは。
「君たちも大変親切だが、地球(セラン)には親切な人が多いな」
「機会があれば、あの婦女子方にも何か恩返しをしたいものじゃ」
 本当、誰にでも世話焼きなものだな。ネコ耳宇宙人たちは。
「じゃあ、私はそろそろ……」
 そらは、ゆっくりと立ち上がり帰り支度をした。
「今日は泊まらないのか? 次が終電になるぞ」
「ううん、今日はいいの。デュトナちゃんもミューナちゃんもいるからね。私がいたら、大和くんが寝る場所がなくなっちゃうからね」
 そらなりの気遣いというわけか。料理といい、世話をかけてすまないな。
「おやすみなさい、大和くん。明日も学校で会おうね」
「ああ、おやすみ」
 そらのいなくなったアパートの一室、3人でも十分すぎるほど賑やかであるが、部屋の温度が若干下がったような気がする。それだけに、そらの存在感が大きかったのかもしれない。
 だけど、そらがいなければ、この部屋は寒いものになっていたのは間違いない。デュタとミューナが、いなくなっていたのだから。

 どうでしたか、今回の彼女たちの極秘事項(トップシークレット)は?
 今回は、共同生活ということで、料理の試食の場面を書いてみました。まあ、ベタ言えばベタかもしれませんが、これも書きたかったものの一つですからね。自分の書きたいものと書く必要があるものかは、別物。それを割り切るのも難しいものです。
 でも、描く以上には、力を入れたいもの。今回の料理の描写は、いつも以上に力を入れてみました。美味しい料理はいかに美味しく見せるか。不味い料理は、どうやったら不味いように伝わるのか。そこら辺の情報が分かりやすく伝わるようかを考え、それを食べるのが自分だったらと想定して書きました。それが上手くいっているかどうかは微妙なところですが、自分としては楽しく書いたつもりです。これが、人も満足いくレベルになってくれたらいいのですが……。

 大変だけど、同時に楽しいオリジナルのライトノベル作り。
 次回は、第4話目のラスト。トリの部分ですので、かなり苦戦していますが、そういったところも含めて、読んでくれると非常にありがたい所です。
 それでは、次回もよろしくお願いします。
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