現在連載中の『極黒のブリュンヒルデ』をはじめ、デビュー作の『エルフェンリート』、スキージャンプ漫画『ノノノノ』、そして大問題作『君は淫らな僕の女王』(原作)などの岡本倫先生の作品の感想や考察を書いています。他にも、日常の出来事や漫画・アニメ・ゲームの感想、ライトノベルの執筆をしております。どうぞごゆっくり見てください。
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街中の喧騒。
2013-09-22 Sun 20:23
 今週は、いつも通り日曜日更新で。

 悩みながらも、楽しく書いている蔵間マリコです。
 さ~て、今日は日曜日なので、あのコーナーを更新します。貧乏高校生のネコ耳宇宙人二人との共同生活を描いたオリジナルのSFファンタジーライトノベル『彼女たちの極秘事項(トップシークレット)』を。
 毎週毎週更新しているこのコーナーですが、先週、ストレス発散にイラストを描いたおかげか、ちょっと調子を戻してきてますねえ。ページ数こそは、本調子の半分しか書けていないですけど、前は全く書けていない状態でしたし。完全に調子を取り戻すのに、もうちょっと時間がかかりそうですけど、これでも創作意欲が湧いたという点では大きい。
 それに、これとは別に、新しく短編の構想に入っています。どれだけ時間がかかるかは分かりませんが、こっちはこっちで考えています。文章力もそうだけど、題材が良いかは分かりません。でも、失敗の積み重ねこそが、重要ですからね。こっちも、一生懸命頑張らないと!!
 とまあ、近況報告はこれぐらいにして、そろそろ本題に入ります。とても稚拙な文章かもしれませんが、アドバイスをしてくれると非常にありがたいです。それでは、今回もどうぞ。
                 第4話 宇宙人のいる日常(6)

 学校まで弁当を持って行ったのに、夏目に怒られた。
 ミミとミューナを匿ってくれた礼として、命を助けてもらった礼として、住まわせてもらっている礼として、夏目の役に立つことをしたつもりだった。
 しかし、夏目はそれが嬉しくなかった。それどころか、機嫌を損ねてしまった。何か不都合なことでもあったのだろうか?
「わざわざこんな遠くまで歩いたのに。ヤマトは、やはり無礼者じゃ」
「夏目には、夏目なりの事情があったかもしれない」
 私は、ミューナと私自身を言い聞かせた。これ以上、考えても分からないものはどうにもならない。夏目が帰ってから、詳しく聞こう。
「それにしても、想像していたものとは違ってビックリじゃ。学校というものは」
 ミューナは、学校という施設の壮大さに感動をしていた。それは、私も同じだ。
 学校という施設はアル・ビシニアンの教育システム似ても似つかぬものであり、とても活気の溢れる場所であった。こんなに便利なものがあるのなら、どうして採用していないのかと、今になって思う。
 他にも、駅という施設もなかなか素晴らしかった。情緒あふれる風景に、電車という乗り物の揺れ具合の心地良さ。地球(セラン)の人間の科学技術は、アル・ビシニアンには大きく劣るが、文明としては遥かに良質だ。
 ミューナのお腹が鳴った。
「妾はお腹が減ってたまらん。早く帰って、ご飯を食べたいのじゃ」
「そうだな、もう既に2時近くになっているな。そろそろ……、なんだあれは?」
 人と車の往来が激しい東雲市内の大通り、穏やかならぬ光景が映りだしていた。
 1人の少女相手に、4人の男が取り囲んでいる。
 男4人はいかにもガラが悪く、少女は今にも泣きだしそうな表情だ。
「ねぇねぇ、そこの可愛い子ちゃん、遊ばなぃ」
「遊ぶっていっても、TVゲームとかサッカーじゃねぇぞ」
「お・と・なの遊び。要は、火遊びって危険な奴だ」
「おいおい、女の子泣かすんじゃねえよ。ケハハハ」
 男たちの卑下た声が、少女は体をぶるぶると震えさせ、心を委縮させる。誰がどう見ても、少女は嫌がっている。
 しかし、通行客の反応は冷たい。まるで、触れてはいけないものを見ているかのような目線だ。
「や……、やめてくださいです……」
 小声で拒絶する少女。それは、彼女なりのささやかな抵抗だ。
 だが、男たち4人の耳には届くはずがない。
「お、見ろよ、コイツ。機械人形(オートマタ)じゃねえか」
「確かにそうだ!! この耳、機械耳だぜ!! こんなに可愛い見たの初めてだぜ!!」
 髪の毛を縦直線に残して、髪を剃った男が、オートマタと呼ばれた少女の耳を指で掴んだ。
「お、お願いです!! そこはデリケートですから、あまり触らないでくださいです!!」
 触られまいと男の腕を掴む少女。それは完全に正当防衛だ。だが……
「おうおう、暴力か? いやだねぇ、ロボットの分際で。暴力は、法律で禁止されているぐらい分かっているだろ」
「やっぱ、こいつをあそこに連れて行こうぜ!! で、飽きたら、バラすなりなんなりして売ろうぜ!!」
 周りの通行客を気にせずに、ゲラゲラと笑う男たち。
 私は、大量のアドレナリンが脳内から分泌されていることを実感していた。女の子1人相手に、男4人寄って集って虐める。このような仕打ち、絶対に許せない。
「デュタ、徹底的に痛めつけるのじゃ」
 それは、ミューナも同じであった。青い瞳と赤い瞳は怒りに燃える。
「分かった」
 私は簡潔に返答し、4人の前にへと歩き出した。ふつふつと湧き上がる怒りを抑えながら、それでい
ながらも足並みは大地を砕かんとばかりに力強く。
「お前ら、その少女から手を引け。今なら、見逃してやる」
「あっ……」
 語調が無感情であることを務めながらも、脅しという名のナイフを抜き身にする。相手が馬鹿でなければ、これで逃げるはずだ。
「おいおい、こっちも可愛い子ちゃんか? 今日はついているねえ」
「もしかして、正義の味方気取りってか?」
 爆発したような髪型の男と髪を全部剃った男が、ジロジロと睨む。
「お願いです、これ以上は止めてくださいです!!」
 懇願する少女。その瞳と頬は、泣きすぎたせいか、夕日のように真っ赤だ。
「もう一度言う。お前たち、今すぐ消え失せろ。忠告ではない、警告だ」
 最後通告。これで、逃げなければ……。
「なーに言ってんだよ、ばーか」
「なんなら、てめーもコイツと一緒に大人の遊びっていうのを教えてやろう?」
「あるいは、お前の卑猥な写真をネットに流して、外で出れなくさせてやるかぁ?」
「俺たちゃあ、どっちでもいいんだよ。楽しめりゃあさ」
 ロングヘアーの男は、大和から借りたTシャツの首元を掴む。どうやら、この愚鈍で下品な男たちには、最後通告が伝わらなかったようだ。
 私は、緩めていた右拳を固める。
「それが、お前たちの答えか……」
「ああん?」
 瞬間、汚らしいロングヘアーの男が大質量の物体がぶつかった如く、不自然に吹っ飛んだ。
 ロングヘアーの男は、その勢いのまま10メートル先にあるビルの排水パイプへと激突し、ずるずると滑り落ちる。
 男3人と少女の前に残されたのは、私の強く握り絞められた右拳だけだ。
「「「「!?」」」」
 4人は、何が起きたのか理解できない顔だった。
「てっ、てめえ、なにをしやがった!!」
「お前たちの答えに応じただけだ」
「このアマがぁっ!!」
 髪を剃った男が、血管を浮かばしながら殴りにかかる。パワーもスピードも技術も、素人のものと何ら変わらぬ気の抜けたパンチ。完全に力任せだ。
 私はそれをほんの数mmだけすれ違うように動作でかわし、反撃の動作の猶予を確保する。
 槍のように鋭く真っ直ぐな軌道を描いた正拳突き。
 素人同然の相手には、それをかわすことも防御することも出来ず、深々と突き刺さる。当然ながら全力ではないが、しばらく動けなくなるには十分すぎるほどの威力だ。
「あっ、が、ぐがあああぁっ!!」
 痛みのあまりに、その場でのたうつ悪漢。
「まだやる気か?」
「ふざけやって!!」
 爆発したような髪をした男は、全速力でタックルを仕掛ける。
 体の大きさだけを生かした間抜けなタックルなど喰らう私ではない。
 コンマ2秒のタイミングで避け、捕捉するのも困難な素早い動きで背後へと回り込む。
「どこだどこだ!?」
「後ろだよ!! 後ろ!!」
 周囲を見回す男だが、視線に入るわけがない。爆発髪の男が振り返るたびに、私は死角になるように移動しているのだから。
「何やってんだよ!! 近くにいるだろ!!」
 一本線の髪の毛の男の怒声が、更に状況を混乱させる。もはや、爆発髪の男に勝ち目はない。
 私は、大股を開いたところを狙い、数十分の一の力で股間を蹴り上げる。
「あ、あがっががががあああぁっ!!」
 叫び声とともに、勢いよく数m宙へと舞い上がる爆発髪の男。それはまるで、打ち上げられた地球(セラン)人の打ち上げ型宇宙船を印象付けさせる。
 落下点の先には、空き缶やら新聞紙やら得体の知れないものが入ったゴミ箱が待ち構えていた。
「うわあああああああぁっ!!」
 男は痛みと恐怖のあまりわめき叫ぶが、それに抗う術など持っているはずがない。
 頭からゴミ箱へとダイブした後、沈黙した。
「きゃあああ!!」
 少女が甲高い叫び声をあげた。
 一本線は、少女の首元に鋭いナイフを突きつけていた。その手はブルブルと震え、動揺のあまりに目が泳いでいる。
「お、おい!! これ以上、抵抗すんな!!」
「た、助けてくださいです!!」
 目の当たりの惨状に恐怖する一本線。人質に取られ、恐怖する少女。これには通行客も足を止めて、恐怖の波が伝播する。このままでは、事態が悪化する。
 それでも、私はこの状況に全く慌てなかった。
 ヤツは恐怖のあまり、人質という最後の手段に乗り出したが、まともにナイフを使えるような素振りなどしていない。恐怖と同時に、ヤツは周囲を気にしているからだ。あくまでも、こちらが降伏することを期待しての脅しだ。そんな生半可な脅しが私に通用するわけがない。
 ゆっくりと歩き、私は一本線と少女の目の前まで詰め寄った。
「やっ、やる気か!?」
 一本線は小刻みにナイフを振るが、全然怖くなどない。寧ろ、こちらにとっては好都合だ。
 私は、鍛え上げた動体視力を持ってして、右手指でナイフを掴んだ。
「な、にぃっ!!」
 一本線は力を込めるが、私の腕力には到底勝てない。ナイフも微妙に歪み始めている。
 それから10秒もしないうちに、刃は真ん中からパッキリと折れる。
「ひ、ひぃっ!!」
「きゃあ!!」
 一本線は動揺したあまり、ナイフとともに少女を解放。私は、このチャンスを待っていた。
 まずは、顔面への肘打ち。
「うがぁっ!!」
 一本線は鼻血を出しながら、思わず屈んだ。
 そこをすかさず、右太腿へのローキック。
「ぐわあああっ!!」
 苦悶の表情と叫びをあげる一本線。
 とどめは……。
「うばぁあああああああっ!!」
 腹部への強烈なアッパー。
 一本線は、きりもみ状に空を飛び、緑樹帯の針葉樹へと落着した。
 1、2分ほど前は、強気に出ていた4人の悪漢たちが、一瞬にして全滅。もし、これがコンバットスーツを着ている状態ならば、10秒程度で事が済んでいたであろう。ただし、その場合、この4人の命の保証は出来ないが。
「「「「おおおおおおおおおおおおっ!!」」」」
 巻き込まれることを襲れていた通行客が、いつの間にか群がっていた。ザっと見て、20人近くはいる。
「大丈夫?」
「え、ええ、大丈夫です。それよりも、どうして私を……」
「困っている人間がいたから、助けたまでじゃ」
 ギャラリーをかき分けて現れたのは、ミューナ。どうやら、軒先に隠れていたようだ。
「た、助けてくれて、ありがとうございますです!! 私、あのまま誰にも助けられなかったら、どうなっていたか分からなくて……」
 その光景を思い出したのか、少女の瞳から涙が再び零れ落ちる。
「これは、助けてもらった御礼です。ご家族の皆様と一緒に食べてくださいです」
 少女は、鮮やかな模様が描かれた紙製の袋を渡した。袋には、『西洋菓子の美鳥(みどり)』と気品高く書かれている。どうやら、地球(セラン)人の食べ物のようだ。
「こんな素晴らしいものを……。貰ってもいいのか?」
 私は困惑した。ただ、当たり前のことをしただけなのに、ここまで感謝してもらえるとは。個人差かもしれないが、地球(セラン)の人間はとても親切だ。
「はい。同じものをもう一つ買っていますので」
 涙で腫れぼったい顔で、にこやかに笑う少女。
「そうか、では貰おう」
 私は少女と同じく、にこやかな顔で快く返事した。
「またどこかで出会えるといいですね」
 少女は、きっちり30度お辞儀をした後に、駆け足で大通りを去った。彼女は彼女で忙しいようだ。
「ミューナ、ご苦労じゃ。手加減とはいえ、デュタの格闘は相変わらずの凄いのお」
「いえ、これでもまだまだです。私より強い方は、この宇宙に大勢いますから」
 そう、一昨日、閉鎖空間内で戦ったヴァン・スコラットがそれにあたる。
 あの時は、夏目とミューナの乱入、そしてヤツの心変わりによって助かった。しかし、あのまま戦闘続行していればどうなっていただろうか? ヤツは片腕を失っていようがいまいが、確実に敗北をしていた。組手などで敗北することはあれど、完膚なきまでに叩き潰されたのは初めてだ。
「どうしたんじゃ、デュタ? 何か不満でもあるのか?」
 ミューナはいつの間にか、私の顔を覗き込んでいた。
「いや、大したことじゃない」
「そうか。なら、そろそろ帰るとするかのお。妾は、もう限界じゃ」
 それを示すように、お腹がさっき以上になっている。街内の時計も、2時前となっている。昼食としては少し遅くなったかもしれないが、充分な運動となった。
 本当に、地球(セラン)は素晴らしい所だ。

 どうでしたか、今回の彼女たちの極秘事項(トップシークレット)は?
 今回は、大和の視点から一転、デュタの視点で書いてみました。当然ながら、それに合わせて、文章の書き方を変えて、キャラ作りにも注意しました。まあ、それが上手くいっているかどうかは分かりませんが。
 さて、今回の内容を描くにおいて一番力を入れたのは、この作品のギミックの一つである、機械人形(オートマタ)。ネコ耳とかもそうなんですけど、自分としては書きたかった要素の一つだったんですよねえ(というよりも、この作品自体、自分の書きたいものの塊であるが)。なんていうか、アンドロイドって、宇宙人なんかと同じで、ロマンとか夢があって大好きなんですよ。だから、初めて書くライトノベルだからこそ、そういう自分の好きなものを詰めたくて……。それじゃあ、ダメだってことは分かっているんですけどね。

 徐々に調子を戻している彼女たちの極秘事項(トップシークレット)
 次回は、いつも通りに日曜日に更新予定。相変わらずの内容かもしれませんが、その時もよろしくお願いします。

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