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現在連載中の『極黒のブリュンヒルデ』をはじめ、デビュー作の『エルフェンリート』、スキージャンプ漫画『ノノノノ』、そして大問題作『君は淫らな僕の女王』(原作)などの岡本倫先生の作品の感想や考察を書いています。他にも、日常の出来事や漫画・アニメ・ゲームの感想、ライトノベルの執筆をしております。どうぞごゆっくり見てください。
希望の代価。
2009-02-12 Thu 22:27

 

 分かっている展開なのに鬱になる…。

 

 ヤンジャンは、今一番頑張っている青年誌だと思う蔵間マリコです。

 さて今週も来ました、ノノノノの時間。先週の内容はノノと悠太の親父が自殺未遂して、悠太が壊れるとところまで描かれました。もうこっから先の展開は、おわかりの様…、と言いたいところですけど、たんの漫画の魅力は、分かっていても見たくなる展開、そしてそれを見た結果が鬱。このなんだかよく分からない魔力が、他の作者には無い味ですね。

 エルフェンリートの時だって、幼少期のコウタの父親と妹のカナエがルーシーに殺害されるシーンとかが好例だな。すでに、この事に関してはある程度明らかになっているのに、完全に詳細が描かれた回想でもう一度行う事によって、その展開を覚悟していたが、いざその場面となると気分が重たくなる。普通、反復だったら効果半減なはずなのに、ここまでガツンとくる事はそうそう無い。他にも、そんなシーンたくさんあるし。やっぱ、たんは普通じゃ無すぎる。これだから、ファンをヤメラレナイトマラナイ。

 さて、たん談義はこれぐらいにして、今週はどうなった事やら…。

 

 第61話『夢を継ぐ者へ

 

 悠太がとんでもない事をする準備など知る由も無く、ノノは教室を掃除していた。すると、ノノのクラスの担任教師らしき男が、悠太への朗報を知らせにきた。その内容は言うまでも無く、絵画コンクールで一番になったという事だ。純粋に褒めたたえる教師。ノノは、悠太の意外な才能を持つ事に初めて知り、喜びを隠せない。早速、その嬉しいニュースを伝えるため、ノノは掃除を打ち切って家に帰る準備をするのだった。

 だが、何故だかノノのコートが無い。代わりに、兄のコートがかかってある。もしかして勘違いしたのかもしれない。誰もが辿り着く思考をノノは張り巡らせたのだったが、それを吹き飛ばす物を見つける。コートの中に、悠太の文字で書かれたノノあての手紙が。

 それを読み次第、ノノは自宅に涙ながら必死に走る。

 

 その手紙の内容は、ノノに自分が果たせなかった夢を叶えれてくれという内容の遺書だ。

 自分の実力では、金メダルを取るという夢を叶えれないし、父を救う事は出来ない。だが、ノノなら実現できるはず。その夢を託すため、自分は野々宮ノノとして死ぬことにした。ノノは、死んだ自分の代わりとして生きて欲しい。

 だが、無理強いはしない。野々宮悠太として生きる事が辛いのなら、普通に野々宮悠太が自殺した事にしてくれ。しかし、悠太として生きるのなら絶対に家に近寄るな。ノノが生きていることが分かれば、この計画も台無しだ。当面は、母の所で姿をくらましてくれ。最初は悠太として生きるのは難しいかもしれない。自分の死を以てして、ノノに足りない要素と自分自身に足りなかった要素が補える。これなら夢を叶えれる筈だ。

 だから、野々宮悠太として金メダルを取ってくれ。

 

 炎に包まれる間際、野々宮悠太は絵を描いて生き続けたかったと悔悟し、父や母、彼女のそら、そして妹のノノに謝罪するのだった…。

 

 息を切らせ、自宅に到着したノノ。

 だが、そこにはすでに火の塊となった倉庫が。絶叫するノノ。そして、少し遅れて町民が。ノノは、誰にも気づかれないよう必死に走り、町を抜けだし、雪の積もる山を走り、町の全景が見える崖の上で、一人涙し叫ぶのだった…。

 

 「お兄ちゃん!!」

 

 鬱回。一言で言うと。やはり、どんなに覚悟ができていても、そこの場面が来ると気が重たくなるのは相変わらず。

 この回の見どころはやはり遺書の内容。いや~、自殺する理由はハッキリしていましたけど、こうも生きる事が辛くなった事を書かれているとねえ…。それに、自分の意地や父の妄執のために頑張っていたわけでなく、金メダルを父の代わりに取ると約束したあの日のように、家族の絆を取り戻したいために頑張っていたとは。絆を取り戻す手段なら金メダルじゃなくても、色々と方法はあったのかもしれないのに。彼の才能である画家で頑張るとか。でも、それを素直に表現できずに、スキージャンプで叶える事に拘っていた事が、最大の不幸かもしれない。夢は、誰にでも叶えれるわけじゃないからね。

 そして、野々宮ノノが野々宮悠太として生きる計画。これを考えたのはノノじゃなくて、悠太本人だったというのは大まか想像はついていた。そりゃあ、ノノがそんな計画を考えたんじゃあ、死者に対する冒涜他ならぬからな。ただ、ここまで綿密に考えていたのは想像がつかなかった。焼身自殺したのは、身元不明にするため。周りに迷惑にならぬよう、山ん中で首で吊ったりしたら、身元が割れるからね。かと言って、父が意識を戻らない事を良い事に、自殺をせずに妹に金メダルを取るようにと託した後、行方をくらましても説得力が無いからねえ。寧ろ、今度は妹から恨まれそうだ。だが、焼身自殺だとその点の問題が両方ともクリアーできる。そこまでの代価を払ってまで、妹に夢を叶えてもらいたいと思うとは…。よっぽど、切羽詰まっていた事は想像に難くない。

 しかし、この後、ノノはどうやって母の居るところまで行くのだろうか?北海道に住んでいるのならともかく、本州で療養していたはずだぞ。そこまで行くための交通費とかどうするんだ!?明らかに何もかもかなぐり捨てたように駆けつけてきたようだし、そもそも家に貯金自体あるのか怪しい。もしかして、泳いでいくのか?ドーバー海峡横断部みたいに。それはそれで、たん的な意味で面白そうだけど。

 

 さて、時間軸が現行に近づいてきた。

 来週あたりに、意識を取り戻すだろうか?そして、その後のピンチをどうやって切り抜けるのか!?

 楽しみ楽しみ…。

 

 ノノノノ 61話の評価

 

 満足度 ☆☆☆☆

 スポーツ度 ☆

 鬱度 ☆☆☆☆☆

 

 


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